田中麗奈が三浦友和主演「葛城事件」に出演、獄中結婚する女性を演じる

三浦友和が主演を務める「葛城事件」に田中麗奈が出演することが明らかになった。

劇団THE SHAMPOO HATの劇作家、演出家であり、「その夜の侍」で監督デビューを果たした赤堀雅秋がメガホンを取る本作。2013年に同劇団により上演された舞台を赤堀自身が改稿し、抑圧的に家族を支配する父親と、無差別殺傷事件を起こした次男らその一家の崩壊を描く。父親の葛城清を三浦が、徐々に精神のバランスを崩し廃人のようになっていく妻・伸子を南果歩が演じる。また舞台版にも参加した新井浩文が会社をリストラされる長男・保に、オーディションで選ばれた若葉竜也が凄惨な事件を起こす次男・稔に扮する。

死刑反対を唱え稔と獄中結婚をする女・星野順子役にキャスティングされた田中は「今回演じた星野順子という女性は、何を考えているのかわからない、理解できない、率直に言ってどうしようかという不安がありました」とオファーを受けたときの心境を明かす。その後、赤堀との対話を通し不安を払拭できたことに触れ「（星野は）迷いがない女性で、周囲から見たら奇妙でおぞましいかもしれませんが、自分の信念を貫き、自分の世界を持った人だと思い演じました。赤堀監督は細やかで的確に指示を下さり、“見て貰えている”という安心感もありましたし、楽しかったです」と撮影現場を振り返る。一方赤堀は「ある長い場面の長い長いセリフ、粘って粘って20数テイク重ねました。決して苦労自慢をしたいわけではなく、もちろん田中さんが悪いわけでもなく、OKテイクを撮り終えた時、結局それだけの長くて苦しい道程が我々には必要だったのかなと思いました。心の底から田中麗奈さんがこの役で良かったと思ってます」と述懐している。

「葛城事件」は2016年初夏、東京・新宿バルト9ほかにて全国ロードショー。