ホドロフスキー＆寺山修司のアングラ映画特集が静岡で、日本初演の腹話術演劇も

SPACこと静岡県舞台芸術センターが主催する「ふじのくに■せかい演劇祭2015」が4月24日から開催される。

その一環の連続シンポジウム内で、4月26日に「アングラ！カルト！アヴァンギャルド!!!─映画におけるオルタナティブ─ 上映会＆トーク」が行われる。これは「エル・トポ」のアレハンドロ・ホドロフスキーと70年代アングラ演劇の旗手、寺山修司の監督作を続けて上映するもの。扱われる作品は、キリストに似た男が奇妙な仲間たちと聖なる山の頂を目指すホドロフスキーの「ホーリー・マウンテン」、少年がイタコに父親の口寄せをしてもらったり、隣家の娘との駆け落ちを夢想したりする様子を描く寺山の「田園に死す」の2作。さらに上映の合間にはSPAC職員の大岡淳と横山義志による「映画にみるアングラ、そして今」をテーマにしたトークも。

さらに5月5日と6日には、ホドロフスキー作の演劇「聖★腹話術学園」が上演される。日本初上演となるこの舞台は、ベルギーの演劇団「ポワン・ゼロ」による摩訶不思議なコメディ。ホドロフスキーが書き下ろした台本を、ジャン＝ミシェル・ドープが演出したものだ。主人公の少年が24時間生徒を監視する奇妙な「腹話術学園」に入学し、人形を操っていたはずの人間が次第に人形に操られるようになっていく過程をユーモラスに描く。5月5日の終演後にはジャン＝ミシェル・ドープとSPAC芸術総監督、宮城聰によるトークも行われる。