〇〇の異常な愛情 Vol. 11 [バックナンバー]
山田くんの場合:12歳ながらジャッキー・チェンのファン歴9年の男の子は、如何にして愛を温め続け本人と対面するに至ったか
2024年7月3日 19:00 18
何かに並外れた愛情を注ぐ人や、著名人の意外な趣味にスポットを当てる連載「〇〇の異常な愛情」。第11回となる今回は、
主演作「
取材・
ジャッキー・チェンが13年ぶりの来日、舞台挨拶に登壇したあの男の子は誰……?
5月31日に公開されたジャッキー・チェンの主演作「ライド・オン」。海外プロモーションは行われない予定だったが、本人たっての希望で日本限定でのプロモーションが実現し、都内で3日間の舞台挨拶が実施された。その初日である6月11日、東京・丸の内ピカデリーにはジャッキー・チェンのほか、彼のモノマネタレントとして知られるジャッキーちゃん、そして“山田くん”と呼ばれる男の子が登壇。彼は、弱冠12歳にして同作の宣伝アドバイザーを務め、小・中学生が100円で本作を鑑賞できる「集まれ!小学生・中学生 はじめてのジャッキー・チェンキャンペーン」を立ち上げた人物だ。
山田くんの単独インタビューを実施したのは、この舞台挨拶の直前。約30分間の取材中、何度も「このあとジャッキーと会うんだ……」と実感が込み上げては涙目になる山田くんだったが、本番では「長年の夢が叶いました。(ジャッキー・チェンは)スタッフの方にも気を配る素敵な人です。これからもずっと応援していきたいと思いました」と本人の前で伝え、大好きなジャッキー・チェンとのハグも叶った。
舞台挨拶後、山田くんは「ジャッキーに会って愛とお礼を伝えるのがずっと夢だったんです。達成できたので、今日は人生最大の日です」と笑顔で語った。舞台裏で最初に本人を見たときのシチュエーションを聞くと「スタッフさんたちがワーワー言ってるなと思ったら、ジャッキーがサンドイッチをほおばってて! 手がすごく大きくてかっこよかったです。そのあと対面して手を(腰に)回してくれたんですけど、がっちりしていながらもやわらかかった。『あのシーンのあれをやった手・足なんだ……』って思うとぼろぼろ涙が出てきました」と教えてくれた。
山田くんインタビュー「初めて観たジャッキー・チェンの映画は『ポリス・ストーリー2 九龍の眼』」
──まずは簡単な自己紹介と、ジャッキー・チェンを好きになったきっかけを聞かせてください。
山田です。12歳の中学1年生です! 4歳のとき、友達の家に行って遊んでいたら、友達とその子の妹が喧嘩をし始めたんです。2人とも別の部屋に行っちゃって、僕だけリビングに取り残されたんですけど、そのときに友達の親が見せてくれた映画が「
──具体的には何に惹かれたんですか?
僕、ずっと忍者が好きだったんですよね。
──忍者!?
忍者は動きが美しいんですよ。僕が今ハマっているパルクールも一緒で、どうすれば体を効率的に使えるか、着地するときに衝撃を抑えられるか、受け身を取れるか、どういう飛び方が一番飛べるのかとか、そういうキレイな動きがすごい好きだったんです。ジャッキー・チェンはそれを面白いストーリーにうまく組み込んでいて、子供にもわかりやすい表情とコミカルさ、素敵な音楽、すべてがマッチしていた。「アクションがよかった」とか「かっこよかった」だけじゃなくて、1つひとつの表情から音楽まで完璧だったので惹かれました。
──そもそも“こういうアクションが好き”というのがはっきりしていたんですね。お互いが倒れ込むまでボコボコにやり合うものより、美しいものがいいと。
僕、「ミッション:インポッシブル」とかも好きなんですけど、ジャッキーの場合はテンポがすごくいいんですよ。戦いが“リズミカル”なので、観てるほうは相当面白いです。
──こんなに言語化できるのがすごいです……。そこからはどういう順番で作品を観ていったんですか?
「ポリス・ストーリー2 九龍の眼」を観たあと、Netflixでジャッキー・チェンの作品を探したら、子供向けのコーナーにはそのとき「
「奇蹟(ミラクル)」のアクションシーンは何回もスローで観返した
──たくさん観るだけじゃなくて、同時に映画やジャッキー・チェンの知識も増やしていってたんですね。同じ作品を何度も観ることで気付くことはありますか?
「
──その探究心に感服します……。
「あれ?」ってなるところって、絶対に理由があるんです。最初は(パソコンのコマ送りの)矢印を押していって画面の全部の場所を観ていってたんですけど、そのカットだけじゃわからないからもう少し戻って観直したら、最初にジャッキーがその部屋にいるときにティーカップが置かれていて「じゃあさっき投げたのはこのティーカップだったんだ!」と気付きました。そういうちっちゃな発見とかアクションが、ジャッキーの映画には詰め込まれてるんです! すごくないですか? だから何回も観れるんですよね。「奇蹟」はドラマとしても面白いんですけど、アクションがとにかく面白い。らせん階段をすーっとお尻で滑るシーンなど、身の回りの環境に合わせた体の使い方が最高です。
──山田くんが以前、「マツコの知らない世界」の「ジャッキー・チェンの世界」の回(2023年5月16日放送)に、ジャッキー・チェンのファンのオフ会参加メンバーの1人としてVTR出演したのを拝見しました。そのときには「ポリス・ストーリー 香港国際警察」の衣装を着ていましたよね。あれは自作ですか?
小さい頃から裁縫も好きだったので、布をユザワヤで買ってきて、1からジャッキーの衣装を作ったりもしています。今日も持ってきました! 番組でも着ていた「ポリス・ストーリー 香港国際警察」のラストシーンの衣装は、市販のトレーナーの肩に模様を縫い付けました。「
──その作った服は、どこで着ているんですか?
家で着て、モノマネして満足してました(笑)。あとこれは服じゃないんですけど、幼稚園の頃に「
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リンク
大成龍祭2011 @daiseiryusai
映画ナタリーさんの、著名人の意外な趣味にスポットを当てる連載「〇〇の異常な愛情」。というコラム記事。今回の取材とコラム記事を書かれた脇菜々香さんの、山田くんのインタビューは、彼の人となりがよくわかって良いですね!山田くんのコメントが読んでいて、微笑ましくもあり、感心させられます! https://t.co/wL9QXsJI6E