香港映画「
本作は、ジャッキー・チェンが「タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道 序章」で映画初主演を務めてから50周年を迎えたことを記念して製作されたアクション作品。かつて伝説のスタントマンとして活躍したが第一線を退き、現在は愛馬・チートゥとともにエキストラなどの仕事をこなしながら生活する主人公ルオ・ジーロンが再起を目指す姿が描かれる。ジャッキー・チェンがルオを演じた。
本作の海外プロモーションは今まで実施されなかったが、日本愛にあふれるジャッキー・チェンの「友達(ファン)に会いに行きたい」という希望により日本限定でプロモーションが実現したという。約13年ぶりに公式来日を果たしたジャッキー・チェンは「日本に来るのは容易ではないので、本当にうれしい。日本のファンの皆さんはずっとサポートし続けてくれていましたね」と感慨深げに挨拶。「何年か前に日本に来ましたが、コロナの影響で皆さんには会えなくて。無事コロナが明け、今まで5本の作品に出演しました。カナダでは新作を撮影したばかりで、10月にはマカオでもクランクインする予定ですよ」と近況を報告した。
さらにジャッキー・チェンはラリー・ヤンから脚本を受け取ったときの心境に触れ「最初に思ったのは『なんで僕を対象にこの映画を撮ろうとしたのか』ということ。でも監督は情熱的だったので『とりあえず脚本を直して、また話を持ってきてよ』と。そしたら1カ月もかからぬ内に脚本を完成させた。その情熱に感動して出演を決めましたね。この役を演じることは自分にとっても大きなチャレンジでした」と振り返った。
「長い間、ジャッキーのファンで……」と述べるラリー・ヤンは「いつか一緒に映画を撮りたいと思っていました。だから最初の1週間はアクションやカットを忘れて、ジャッキーをずっと見つめてしまっていたんです。これはダメだと思って、気持ちを整理して撮影に入りました」と述懐。そして「馬の演技をどううまく撮るかを考えました。馬とジャッキーは親子のようであり、師匠と弟子のようでもある」と言及する。対してジャッキー・チェンは「撮影現場で馬を触れるのは僕だけで、ほかの誰も餌付けをしてはいけないんです。休みの日は馬に声をかけたり、僕の声を覚えてもらったりと大変でしたよ。両方の足が踏まれて腫れ上がったこともあります。だからこそ、撮影が終わって別れるときには涙を流しました」と思い返した。
「日本で食べたいものは?」と聞かれたジャッキー・チェンは「カニ、九州ラーメン、わさび!」と次々に答えて観客を笑わせる。続けて「今日来たばかりですが、プロモーションが終わったら戻らないといけないんです。でも日本についてはよく知っているつもりですよ!」とほほえんだ。
中盤には、宣伝アドバイザーの山田くんが登壇。彼は現在東京・新宿ピカデリーで実施中の、小・中学生が100円で本作を鑑賞できる「集まれ!小学生・中学生 はじめてのジャッキー・チェンキャンペーン」を立ち上げた人物だ。憧れのジャッキー・チェンと握手を交わした山田くんは、本作を5回観たと明かし「馬や娘とのドラマ、そして熱いスタントマン精神に心震えました。たくさんのオマージュも仕掛けられているので、飽きずに楽しめる。たくさんの人に観てもらって、ジャッキー・チェンを好きになってもらいたい」とはっきりとした口調で述べ、会場を驚かせる。ジャッキー・チェンは「大人になったら役者になれます。指導しますよ」と伝え、山田くんが考案した本作の宣伝コピー「みんなで観てね『ライド・オン』、スクリーンで会いましょう」を読み上げた。
その後に登場したジャッキーちゃんは、約7年ぶりとなる再会を「お久しぶりです!」と喜ぶ。ジャッキー・チェンは「ますます似てきましたね、そっくりです。僕のスタントマンになれますよ」と頬をゆるませる。そしてジャッキーちゃんは「僕のネタを見てレクチャーしてほしい!」と話し、“拳を痛がるジャッキー・チェン”のモノマネを披露。ジャッキー・チェンは「1980年代のパフォーマンスですね。酔拳を勉強したほうがいい。僕もやりましょうか」とポーズを繰り出して観客を沸かせる。さらに「自身のマネをされることをどう思うか?」と聞かれると、「うれしいですよ。僕のいいところだけなく、悪いところもマネしてほしいですね」と笑顔でリクエストした。
最後にジャッキー・チェンは「長い間応援してくださってありがとうございます。これからも毎年1本くらいは映画に出演して、皆さんとまたお会いしたい」とコメント。そしてフォトセッション中に本作の主題歌「青春故事(せいしゅんこじ)」が流れるとマイクを持ってサプライズで生歌唱し、観客を大いに盛り上げていた。
「ライド・オン」は全国で上映中。
映画「ライド・オン」本予告
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ジャッキー・チェンの映画作品
リンク
大成龍祭2011 @daiseiryusai
「ライド・オン」舞台挨拶で13年ぶりにジャッキーが公式来日を果たしました。“なぜ日本に来てくれたのか?”という問いに、“日本の皆さんはずっと応援してくれました。ついこの間は、私がいないのに誕生日パーティを開いてくれました”と答えたジャッキー。13年が報われました。https://t.co/QmaRA9TL7q https://t.co/a4Pyfdjp3K