劇場アニメ「
舞台挨拶ではまず、水瀬が前作のアニメ「フリクリ」は自身が5歳のときの作品であることを語り、会場からは驚きの声が上がる。「今、関わることができたのがうれしくて。愛される作品に参加できるということで、すごく喜びを噛み締めてます」と笑顔を見せる水瀬の言葉に、福山は「僕はもうデビューしてたなあ(笑)」と苦笑いを浮かべるも「まさか今、同じ年の役で共演するとはね。アニメの可能性ってすごいね、夢がありますね!」と感慨深げに語り、観客の笑いを誘う。
また本編を観た感想について、「率直な感想としては、わからない(笑)。もうわからないことが正義なのかなって思うくらい」と水瀬。「でも、なんかわかんないけどサイコーみたいな気持ちになる作品だなと。疑問に思いながらも怒涛の展開に振り回されるのが正しいと思います!」と続ける。一方の福山も「楽しかったです。わかるわからないじゃなくて楽しかったですね」と述べるも「でも、知ったかぶりとかで言うわけじゃないけど、なんかわかっちゃったものもある。頭を空っぽにして観てると『あ、なんかわかっちゃった』って思うかもしれませんね」と、これから映画を観る観客たちに伝えた。
さらにアフレコを振り返った2人は、印象に残った出来事としてハルハ・ラハル役の林原めぐみの名を挙げる。今作のアフレコが初共演だったという水瀬は「いろんな刺激を受けたというか。やっぱり林原さんだからできる、生まれるものがたくさんありすぎて。一緒にアフレコをしていて『視聴者に戻らせていただいていいですか』って気持ちになりました」と熱く語る。また林原とは久しぶりの共演となった福山は、ネタバレを気にしながらも「理屈はわかるけど、なんでそれができるのかわからないっていうことがいっぱいあるんですよ。メカニズムがわかったところでできるかはわかんないじゃないですか。それを、林原さんはこともなげにやっていて。ここまで行かなきゃダメなのかと」と正直な気持ちを吐露。続けて「にも関わらず、林原さんは毎回差し入れを作ってきてくださる。一口サイズのおにぎりとか」と福山が裏話を披露すると、水瀬は「めっちゃ美味しかったです。最高でした」と満面の笑みを浮かべた。
最後、水瀬は「簡潔にいうと中2な世界観。朝起きたら急にすごい力が芽生えてそうって思っちゃう謎の自信だったりとか、自分だけは特別な存在なんだとか、そういう自我みたいなものが、このお話のキーになっていると思います。そういうリアルな青春群像劇として観ていただきたいです」とコメント。そして福山は「アニメが好きでこの業界に入ってきて、こういった作品に関われるのはうれしい。『フリクリ』には僕が小中学生の頃、アニメをただただ楽しくて観ていたときの面白さがある気がして。自分がなんでアニメを好きになったのかを思い返させてくれました。このあとご覧になる皆さんも、いろんなことを思い返していただきつつ、僕がちょっとだけいいこと言ってたなってことも思い出していただけたら(笑)」と、観客の笑いを誘い舞台挨拶は幕を閉じた。
「フリクリ」は、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」などを手がける鶴巻和哉の初監督作品。貞本義行がキャラクター原案、GAINAXとProduction I.Gが制作を担当し、2000年から2001年にかけてOVA作品としてリリースされた。続編となる「