劇場アニメ「亜人」ワールドプレミア、宮野真守「永井圭のクズなところが大好き」

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桜井画門「亜人」を原作とする劇場アニメ第1部「衝動」のワールドプレミアが、去る10月28日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて催された。

(左から)田中功次役の平川大輔、下村泉役の小松未可子、戸崎優役の櫻井孝宏、永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正、永井慧理子役の洲崎綾、瀬下寛之総監督、安藤裕章監督。

(左から)田中功次役の平川大輔、下村泉役の小松未可子、戸崎優役の櫻井孝宏、永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正、永井慧理子役の洲崎綾、瀬下寛之総監督、安藤裕章監督。

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(左から)下村泉役の小松未可子、戸崎優役の櫻井孝宏、永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正、永井慧理子役の洲崎綾、瀬下寛之総監督。

(左から)下村泉役の小松未可子、戸崎優役の櫻井孝宏、永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正、永井慧理子役の洲崎綾、瀬下寛之総監督。[拡大]

上映後に行われた舞台挨拶には永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正、戸崎優役の櫻井孝宏、田中功次役の平川大輔、下村泉役の小松未可子、永井慧理子役の洲崎綾瀬下寛之総監督、安藤裕章監督が登壇した。宮野は実際に映画を観た感想を聞かれると「いやー面白かった! 非常に面白かったです」と熱のこもったコメント。今回は声の収録が先に行われるプレスコという手法で制作されたため、観客と同じ立場で観ることができたという。細谷は「監督が『ドキュメント風にこの映画を撮りたい』とおっしゃっていたんですけど、ちょっと異質な雰囲気もあり、実写映画のような雰囲気もあって。こういう作品に関われてうれしかったです」と感想を述べた。

(左から)永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正、永井慧理子役の洲崎綾。

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櫻井は原作を読んだとき、アフレコに参加したときに「“痛いな”と思った」と語る。「痛がる気持ちや抗う気持ちが自分の中で巻き起こって、アフレコの最中はしかめっ面で『ああ、大変そう』と思いながら参加していたんです。でも実際にできあがった映像を観て、人間の本能に訴えかけるような、『生きるってなんだろう?』って考えさせる作品だなと。僕の中でこの作品は人生を考えるいいきっかけになりました」と自身の思いを明かした。

また小松は「最初の頃はアフレコの際にカメラが目の前にあって、表情も撮られている状況だったんです」と制作の裏話を披露。そして「お芝居からついた動きもたくさんあると思うので、細かい仕草などがこの作品にはつめ込まれています。そういったところもぜひ見逃さず」と見どころを紹介した。平川は「昨日まで隣にいた人間が亜人だとわかった途端に、こんなに人って変わっちゃうんだって。本当にそういうことになったら意外と人間ってこういう反応、行動に出るんじゃないかと思いました。リアルと照らしたときの“薄ら怖さ”、そういうのが映像からもにじみ出ている」と作品の魅力を語った。

IBMが気になる平川大輔。

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プレスコで制作された今作について、洲崎は「私たちがやったことがそのまま生かされていたりするので、掛け合いの間とかタイミングとか、全部任せていただいて、信頼していただいて一緒に作らせてもらいました。それはありがたいことであり贅沢であり。でも緊張もするし、難しくて」とアフレコ時の心境を明かす。しかし「(完成した映像を観て)キャラクターがすごく豊かになっていて、本当に素敵なフィルムになっているなと思いました」と笑顔を見せる。また洲崎が、自身の演じる永井圭の妹・慧理子を「お兄ちゃんをクズだと思っていて……」と説明すると、その姿を見つめていた宮野が「僕は(クズと言われて)ショックでした」とつぶやき会場の笑いを誘う一幕も。

(左から)永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正。

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瀬下総監督は「(声優陣が)役にどんどんのめり込んでいって、皆さんの頭の中に恐らく我々が想像する絵以上に物語の世界が広がっていて。(収録した音声が)ものすごいクオリティだった」と声優陣の演技を絶賛する。「それに対して僕ら(アニメーターやスタッフ)は何をできるんだろうって、刺激を受けたんです。なので我々にとっても挑戦的な仕上がりになってると思います。これは声優さんたちが役を作り上げてくれたからだと思っています」とキャスト陣に感謝の気持ちを伝える。安藤監督も「出演していただいた方々の演技力に助けられた。それに対して負けない形で絵を作ってくれたスタッフにも御礼を言いたい」と続ける。さらに「作品は観てくれる方に届けるために作ったものなので、こうして集まってくれた皆さんにも御礼を言いたいです」と観客に対し頭を下げ、会場からは拍手が巻き起こった。

(左から)戸崎優役の櫻井孝宏、永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正。

(左から)戸崎優役の櫻井孝宏、永井圭役の宮野真守、海斗役の細谷佳正。[拡大]

最後に宮野は「まずは原作が素晴らしい。こんなに斬新な世界観で物語を作るって相当なチャレンジだったと思う」と原作に対しての敬意を表す。また「僕自身、永井圭のクズなところが大好きなんですよね。嘘がなくて、人間らしさというか。とても生々しくて僕は好きだなって思いました」と告白。「そんな圭を演じたのも楽しかったですし、それが圭だけではなくこの作品を象徴してると思うんです。すごく生々しくて、ドキュメントタッチで。でも真ん中にある部分はファンタジーなんですよね。そのリアルとファンタジーの融合みたいなところが非常に気持ちいい作品だと思いますので、皆さんぜひ楽しんで観ていただければ」と観客にメッセージを送った。

good!アフタヌーン(講談社)にて連載中の「亜人」は、決して死なない新人類・亜人と、それを追う国家権力との攻防を描いたバトルサスペンス。劇場アニメは3部作を予定しており、第1部「衝動」は11月27日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国30館にて、2週間限定でロードショー。また1月15日よりMBS・TBS・CBCほかにてTVシリーズが順次放送開始となる。

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アニメ「亜人」

劇場アニメ3部作:第1部「亜人 -衝動-」2015年11月27日よりTOHOシネマズ新宿ほかにて2週間限定公開
TVシリーズ:2016年1月15日(金)よりMBS・TBS・CBC・BS-TBS「アニメイズム枠」にて順次放送開始
2016年1月よりNetflixにて配信予定

制作スタッフ

原作:桜井画門(講談社「good! アフタヌーン」連載)
総監督:瀬下寛之
監督:安藤裕章
シリーズ構成:瀬古浩司 
プロダクションデザイナー:田中直哉
キャラクターデザイナー:森山佑樹
造形監督:片塰満則
美術監督:滝口比呂志
色彩設計:野地弘納 
演出:鹿住朗生、りょーちも、井手恵介 
CGスーパーバイザー:岩田健志、溝口結城、菅井進、上本雅之
編集:肥田文、渡邊潤
音響監督:岩浪美和
音楽:菅野祐悟
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
配給:東宝映像事業部
製作:亜人管理委員会

キャスト

永井圭:宮野真守
海斗:細谷佳正
永井慧理子:洲崎綾
佐藤:大塚芳忠
田中功次:平川大輔
戸崎:櫻井孝宏
下村泉:小松未可子
オグラ・イクヤ:木下浩之

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(c)桜井画門・講談社/亜人管理委員会

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Simona Stanzani 詩文奈 @simona_com

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