待井寿美子(君恋編集長)の2020年イチオシマンガ
「のみ×しば」田倉トヲル
待井編集長コメント:BLアンソロジー「君恋」の人気連載作品「のみ×しば」。舞台は全寮制の男子校。女子顔負けのカワイイ御子柴に、同室の野宮が恋をした! 実は、御子柴の方も野宮のことが好きで!? 周りはみんな知っているけど、本人たちは気づいていない両片想い。そんな2人の勘違いやイチャイチャが、幸せな気持ちにさせてくれる作品です! 御子柴の天然のかわいさ、野宮の男前なカッコよさ、ワチャワチャした男子校のノリ、気分も上がる青春ラブコメです。
松田充生(クッキー編集長)の2020年イチオシマンガ
「日に流れて橋に行く」日高ショーコ
松田編集長コメント:時は明治末、物語の舞台は東京、日本橋。当時は日露戦争後の不況や感染症の脅威など、世相は決して明るいものではありませんでした。そんな中、進取の気性に富んだ若者たちが、衰退した老舗呉服店を新時代の百貨店に転換させるべく、情熱を燃やします。歴史ドラマではありますが、描くのは有名な事件や歴史上の人物ではなく、逆境の時代にも光明を見出そうとする若者たちの挑戦は、現代のスタートアップ企業の構図にも通じるものがあります。
藤澤文彦(ココハナ編集長)の2020年イチオシマンガ
「抱きしめて ついでにキスも」美森青
藤澤編集長コメント:気になるイケメン年下男子・竹田くんから「相手ができたらおとなしく消えるんで、それまで俺と恋愛してください」なんて言われたら、それだけで主人公・たま子も読んでいるこちらも心はお祭り騒ぎです。しかもこの彼、普段は塩対応なのに恋愛に関してはとってもピュアでいちいちカワイイ。行き違いでたまにギクシャクしながらも、少しずつ愛を深め合っていくふたりを見ていると心がホッコリして、ますます応援したくなってしまいます。
河野万里子(ザ マーガレット編集長)の2020年イチオシマンガ
「僕は小さな書店員。」青山はるの
河野編集長コメント:ザ マーガレットは大人になっても楽しめる少女漫画誌なのですが、中でもこれは人気の連載。夢見がちな27歳・書店員の女子が、3つ年下の後輩から告白され、不器用だけど温かい現実の恋をはじめます。「一生懸命に相手を大切にすること」という、大人になるとつい忘れがちな恋の原点を思い出させてくれるマンガです。いま疲れている方がいましたら是非、このキュンキュンするセリフのシャワーを浴びて、自分を甘やかしてあげてください。
齋藤孝太(デジタルマーガレット編集長)の2020年イチオシマンガ
「たっぷりのキスからはじめて」梨花チマキ
齋藤編集長コメント:「日々頑張ってるんだけどなんだか上手くいかない悩み、こんなことあったらいいなをいつもより多めに考えて描いています。ひばりの恋には不器用だけどマジメなところ、柳の仕事への気持ちや男としての本当の気持ち、親への感謝の気持ちを大切に描ききれたらいいなと思いました。」という作家のコメント通り、大人の恋愛漫画としてTLの枠を超え真正面から「性」と「人生」に向き合った意欲作。大学時代のトラウマで不感症となった少女漫画編集者とEDを抱える温泉旅館のイケメン若旦那が運命の再会を果たし、濃密な恋愛ドラマを展開します。
今井孝昭(マンガMee編集長)の2020年イチオシマンガ
「サレタガワノブルー」セモトちか
今井編集長コメント:読めば不倫をしたくなくなる(したくなるじゃありません!)マンガというコンセプトで描かれた本作ですが、不倫にまつわるネタや情報量が盛りだくさん。作中に登場する世間一般的な意味での非常識人(不倫スル側)と常識人(不倫サレル側)が、様々なドラマを繰り広げ、先の展開を読まずにはいられなくなること間違いなし。人間の愚かさと面白さが、渾然一体となった「不倫エンタテイメント」の傑作です!
相田聡一(りぼん編集長)の2020年イチオシマンガ
「ハニーレモンソーダ」村田真優
相田編集長コメント:すでに累計発行部数500万部突破(デジタル含む)! 今夏にはSnow Manのラウールさん主演で実写映画化も決定した、今や、『りぼん』の枠を超え、少女まんが界を代表するヒット作に成長した1作! 村田先生の繊細かつ大胆な絵柄、界くんの圧倒的カッコよさというキャッチーな要素もさることながら、ヒロイン・羽花の心情を丁寧に描きながら2人の関係を「こう盛り上げてきたか」と常に感じさせられるドラマ性の高い構成力に毎号毎号脱帽です!
畑中雅美(Sho-Comi編集長)の2020年イチオシマンガ
「青春ヘビーローテーション」水瀬藍
畑中編集長コメント:青春って…多分実在しないんですよ。もうそういうことで良いと思います。皆の憧れるファンタジーなんです。そう思う位、読んでる間ハッピーな世界に連れていってくれる漫画です。平凡だけど善良な少女がいて、その子の優しさに気づいてくれる男子がいて、友達がいて、誠意ある人達がお互いを思いやる。そんな青春がヘビロテされてく世界。もう癒やししかない漫画です。…最高。実在するといいけど…それを願うには幸せすぎる漫画です。
西巻篤秀(Cheese!編集長)の2020年イチオシマンガ
「王の獣」藤間麗
西巻編集長コメント:あの大ヒット作「黎明のアルカナ」の世界を受け継ぐ皇宮ファンタジーです。男装の獣人少女と皇子を中心に繰り広げられる物語はいよいよ今年核心に迫っていきます。その展開が各キャラクターの端麗で独創的な語り口で紡がれていくのが藤間ファンタジーの真骨頂!ヒロインの獣人と皇子の感情、死別したはずの弟の行方、とりまく皇宮の陰謀、そしてアルカナの秘密全てが結集する今年、まさに機は熟す!イチ推し作品です。
藤谷小江子(ちゃお編集長)の2020年イチオシマンガ
「大人はわかってくれない。」まいた菜穂
藤谷編集長コメント:名門中学に合格し、学校に近いタワマンに引っ越してきた平凡庶民の紬。引っ越し早々、同じ中学に通う男子、颯と景に出会う。セレブで勉強ができてイケメンな2人だけど、性格は短気すぎる狂犬チワワと王子キャラで正反対。最初は住む世界が違うと思っていた紬は、だんだん颯にひかれていき…。タワマンと名門私立中を舞台に、庶民女子×セレブ男子の恋が始まる! ちゃお読者から熱狂的に支持されているまいた菜穂先生の新作です。ぜひ、ご一読ください。
中熊一郎(ビッグコミック編集長)の2020年イチオシマンガ
「赤狩り THE RED RAT IN HOLLYWOOD」山本おさむ
中熊編集長コメント:不思議な漫画がある。 その作品は、取っ付きが悪いらしく、なかなか手に取ってもらえないのだが、いったん読んでみた人はみんな「すっげー面白いですね!!」と言う。その漫画は『赤狩り』という。お堅い政治漫画だと思いきや(確かに政治の話ではある)、マリリン・モンローの死の真相や、ケネディ暗殺の真犯人までミステリー仕立てで描き、全てが「赤狩り」が原因となっているという。『遙かなる甲子園』『どんぐりの家』等、ヒューマンドラマの第一人者・山本おさむの最高傑作。単行本巻末には、どこまでが真実で、どこまでが作者の創作なのかを説明する解説コーナーが好評。漫画家志望者必読とさえ言われている名著なのだ。
古川麻子(flowers編集長)の2020年イチオシマンガ
「マロニエ王国の七人の騎士」岩本ナオ
古川編集長コメント:「このマンガがすごい!」オンナ編(宝島社)にも常連の岩本ナオ先生の「町でうわさの天狗の子」「金の国 水の国」に続く最新ファンタジー作品第4巻(2020年2月発売)を推します! ほぼ1年1冊のゆっくりペースですがこの4巻はすごいです。キャラクターの豊かな表情も相変わらず魅力的なのですがこの巻で舞台となる「生き物の国」の描写が圧倒的です。細かく描き込まれた自然や神殿やたくさんの魅力的な人物たち。そのうえ騎士(今回の主人公)とその国の王女との恋のときめきに彩られた王道少女漫画でもあります。ぜひ恋と冒険と「ここではないどこか」に夢中になりたいすべての方に読んでいただきたい作品です。
萩原綾乃(ベツコミ編集長)の2020年イチオシマンガ
「コールドゲーム」和泉かねよし
萩原編集長コメント:5人の王女が正妃の座をめぐり、頭脳、美貌、体力、己の全てを賭けて勝負する!! 何が勝利で、何が幸せなのか? 予測不能のサバイバル女子力バトルが最高です!
和田裕樹(マンガワン編集長)の2020年イチオシマンガ
「灼熱カバディ」武蔵野創
和田編集長コメント:理由は私が今まで読んだスポーツ漫画の中で一番面白いから。ほとんどの人がルールを知らない競技なのに、予備知識なしで絵だけで何がおきているのかわかる画力とセリフ、躍動感があります。実は2020年は強敵とのある1試合だけが描かれているのですが、読み出すと息継ぎが必要なくらい熱すぎてあっという間。敵味方の全選手によくやった!って声をかけてやりたいくらい感情移入できます。自信を持ってお勧め!!
須見武広(アワーズGH編集長代理)の2020年イチオシマンガ
「悪役令嬢転生おじさん」上山道郎
須見編集長代理コメント:年末に発売し即重版、翌日再重版するほどにヒット。本作は著者が異世界転生ものを勉強した際に最も気に入った[悪役令嬢]を自分で描くなら…とTwitterに上げたところ16万いいねが付くほどにバズり、また単行本発売前なのに次にくるマンガ大賞のコミックス部門で4位に入った作品。オタク公務員が乙女ゲー世界の悪役令嬢に転生、おじさんスキルでヒロインやイケメン軍団たちを次々と魅了していく物語。早く2巻を刊行するべく進行中です。
村岡志保(ヤングキング編集長)の2020年イチオシマンガ
「さよならブラック企業 働く人の最後の砦『退職代行』」外本ケンセイ、小澤亜季子(監修)
村岡編集長コメント:ポストコロナの時代、激変する労働環境のなかで戸惑っている人は多いのではないでしょうか? これは会社をやめたくてもやめられない人に代わって退職の申し入れ・交渉・手続きを行なうサービス「退職代行」をテーマにしたマンガです。パワハラ・過重労働・極悪ノルマ・不当賃金…ブラック企業を辞めて弁護士事務所で働き始めた主人公リコは、シビアな現実に直面しながらも「仕事」のあり方を模索していきます。監修を務める弁護士によるコラムも収録、役立つ法律知識も手軽に学べます。労働環境が激変しつつある今「労働の最前線」を描く令和労働バイブルです!!
石川美紀(ウィングス編集長)の2020年イチオシマンガ
「八百夜」那州雪絵
石川編集長コメント:かつて父・凶王クロイズによって国中の女たちが虐殺されたトオワの少年王アケト。アケトはだが少年でなく少女だった。館の奥深く身近な者にも性別を偽って育てられ、外の世界を知らない笑わない彼女の心を解いたのは、不老不死だという旅の男ヤオのホラのような昔話の数々。それは私たちもよく知っている日本の昔話と似ていて……。名手・那州雪絵の最新作はさすがな面白さ!! 現在2巻、これからこの世界にまつわる大きな秘密もみえてくるところ。見逃さないでほしい……というところで、テーマが「マツリー」ならこちらもどうしてもはずせない!! 変則だがこの紹介動画を見てもらえれば。「艶」で美しい(そしてちょっとアホな)男たちの、華麗なアクションとテンション高い情念のぶつかりあい。まさに「祭り」な弊誌ウィングスの看板作「艶漢」です。
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読んだことない漫画ばかりで読み応えがあったのでメモとして残しておく。
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