日中も晴天に恵まれ、ライブ開始時刻は星空が見えるほどの好天となったこの日。月明かりがステージの上を照らす中、大歓声に迎えられたメンバーは1曲目に「虹」をプレゼント。山内総一郎(Vo, G)の柔らかなボーカルが夜空に響きわたり、辺りはたちまち独創的なフジファブリックワールドに染め上げられる。その傍らで金澤ダイスケ(Key)はキーボードの上から遠くを見回し、集まった観客に挨拶をした。続く「夜明けのBEAT」では赤と白の照明がステージを彩り、サイケデリックなムードに。加藤慎一(B)のグルーヴィなベースに、オーディエンスは拳を突き上げ気持ち良さそうに体を揺らした。
山内は最初のMCで「皆様寒い中、『フジファブリックFREE LIVE at 代々木公園野外ステージ』にお越しいただきありがとうございます。今日は熱くなって帰っていただきたいなと思います」と丁寧に挨拶し、「徒然モノクローム」へとつなげた。その後は、加藤が作詞作曲を担当したニューシングルのカップリング曲「JOY」や、躍動的なリズムと軽やかなキーボードが絡む「流線形」など、起伏のある流れでオーディエンスを魅了していく。さらに合間には優先エリア入場者に配布された制御シグナルによって色や光が変化するペンライトシステム・FreFlow(フリフラ)の説明コーナーも展開。山内の奏でるギターにあわせてFreFlowの色が変化すると、客席エリアからは「すげえ!」という声が上がった。
ライブが後半戦に差し掛かると「銀河」「STAR」といった夜にぴったりな曲が続けて披露される。そして本編のラストを彩ったのは、ライブのメインとも言うべき「Light Flight」。演奏前にはメンバーがFreFlowの電源を点けるよう観客に指示し、ステージ前が柔らかな光で包まれる。さらにメロウなサウンドと山内の伸びやかな声に合わせてFreFlowの色がゆっくりと変化し、幻想的な空間が作り出された。
全8曲を届けたところで本編は一旦終了。しかしアンコールを求める拍手は止まず、再びメンバーがステージに呼び戻される。山内は「最後に1曲だけあったまって帰ってもらおうかね」と口にすると、メンバーとともに緩やかにセッションを開始。ひとしきりオーディエンスを焦らすと「Surfer King」を奏で始めた。サイケデリックなサウンドにあわせてFreFlowも鮮やかな色へ変わり、光の演出がメンバーのプレイを盛り上げる。約1時間のステージを無事終えると、山内は安堵したように「ありがとーう!」とシャウト。サポートドラムの刄田綴色を含むメンバー紹介をしたあと、名残惜しそうに去っていった。
なおニューシングルをリリースしたばかりのフジファブリックは、11月中旬より全国ツアーを開催。全国7都市を回り、12月11日に東京・Zepp DiverCity TOKYOでツアーファイナルを迎える。
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音楽ナタリー @natalie_mu
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