記憶障害GOMAに松江哲明が迫る3D映画、東京国際映画祭に

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「ライブテープ」などで知られる松江哲明が監督を手がけた、ディジュリドゥ奏者GOMAのドキュメンタリー映画「フラッシュバックメモリーズ3D」が、東京国際映画祭のメイン部門であるコンペティション部門に出品されることが決定した。

東京国際映画祭のアンバサダーを務める前田敦子(写真左)と松江哲明監督(右)。

東京国際映画祭のアンバサダーを務める前田敦子(写真左)と松江哲明監督(右)。

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この映画は今年1月に東京・WWWのオープン1周年を記念してスペースシャワーTVで放送された番組の3Dバージョン。本作は当初から3D公開されることを前提に制作されており、この劇場版こそが松江監督が当初から考えていた完成形となる。

2009年11月26日に首都高速で追突事故に遭遇したGOMAは、記憶の一部が消えてしまったり新しいことを覚えづらくなるという高次脳機能障害の症状が後遺し、後にMTBI(軽度外傷性脳損傷)であることが発覚。今回の映画では、一時はディジュリドゥが楽器であることすらわからないほど記憶を失っていたGOMAがリハビリ期間を経て徐々に復活する過程を、彼と妻・すみえの日記を交えて振り返る。また突然異なる映像が頭の中に飛び込んでくる症状「フラッシュバック」をアニメーションで表現し、ライブの模様や過去の映像と混ぜ合わせて新しい映像を作り出している。

「フラッシュバックメモリーズ3D」は11月16日に東京・吉祥寺バウスシアターで開催される「爆音3D映画祭」のクロージング作品として3D上映され、その後2013年早春に新宿バルト9にて1週間限定のレイトショー上映が行われることが決定している。また11月23日には東京・WWWにて公開記念イベント「フラッシュ“ライブ”メモリーズ」が開催されることも決定。このイベントではGOMA & The Jungle Rhythm Sectionのライブパフォーマンスにrokapenisが再構築した「フラッシュバックメモリーズ」のVJ映像が加えられ、映画とはひと味ちがう感覚を味わうことができる。

松江哲明コメント

ドキュメンタリーは「現在」しか記録することができない。そこが劇映画と決定的に違う点だ。GOMAは交通事故に遭ってから多くの過去を無くし、新しい記憶を維持することさえ困難となった。現に彼は本作の撮影時のことを覚えていない。

今を生きる彼をドキュメンタリーの手法で撮影することは必然だったが、彼が無くした過去も「現在」として同時に表現しなければいけない、と僕は考えた。そのためには3Dをパーソナルな表現として捉え、立体感や奥行きをレイヤーとして認識する必要があった。本作がジャンルとしてのドキュメンタリーに当てはまるかは分からない。だがGOMAと出会ったことによって生まれた「映画」であることは間違いないと思う。

フラッシュ“ライブ”メモリーズ

2012年11月23日(金) 東京都 WWW
OPEN 18:30 / START 19:00
<出演者>
LIVE:GOMA & The Jungle Rhythm Section
VJ:THE RKP a.k.a rokapenis

■フラッシュバックメモリーズ[3D]特報

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