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米津玄師の音楽隊「Bremen」“誕生の地”で大団円

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2月6日に行われた「米津玄師 2016 TOUR / 音楽隊」東京・Zepp Tokyo公演の様子。(撮影:中野敬久)

2月6日に行われた「米津玄師 2016 TOUR / 音楽隊」東京・Zepp Tokyo公演の様子。(撮影:中野敬久)

米津玄師が2月11、12日に東京・豊洲PITにて、全国ツアー「米津玄師 2016 TOUR / 音楽隊」の追加公演を開催した。この記事ではツアーの最終公演にあたる12日公演の模様をレポートする。

昨年10月にリリースした3rdアルバム「Bremen」を携え、1月から始まったこのライブツアー。米津は中島宏(G)、須藤優(B)、堀正輝(Dr)という初ライブからステージを共にしているバンドメンバーを従え、12会場14公演を実施した。

開演時刻になると客電がゆっくりと落ちていき、歓声が沸き上がる中、ステージを覆う紗幕に米津が描いた動物たちの影絵が浮かび上がる。紗幕が左右に開くと、そこには米津とバンドメンバーの姿が。彼らは「ウィルオウィスプ」でライブを開始した。米津は高く手を掲げ「ようこそ! 音楽隊へ!」とオーディエンスを歓迎。「アンビリーバーズ」では躍動感のあるビートに乗って観客と一緒に跳び跳ね、「フローライト」では「一緒に!」と呼びかけて合唱を促すなど、フロアとの一体感を味わいながら「Bremen」の収録曲を次々と披露していった。

カラフルなライトが楽曲の世界観を演出した「アイネクライネ」が終わると、メンバー紹介を兼ねたMCへ。ここで米津は「Bremen」を制作していた頃、豊洲PITの周辺に住んでいたことを明かし、「だから『Bremen』はこの街のアルバムでもあるんです」とツアーの最終地点となったこの場所が「Bremen」にゆかりのある場所であることをファンに伝えた。

中盤では「ゴーゴー幽霊船」や「パンダヒーロー」といった疾走感のあるナンバーが続き、フロアの温度が急上昇。骨太なビートとエレクトロサウンドが印象的な「Undercover」「Neon Sign」を経て、間髪入れずになだれ込んだ「ドーナツホール」ではバンドが繰り出す強靭なリズムに合わせて、会場中でクラップが弾けた。

米津が怒りや憎しみなどを詰め込んだ、すごく個人的な歌だと紹介して歌ったのは「ホープランド」。やわらかなサウンドに乗せて優しい歌声を響かせていた米津だったが、曲の終盤では赤と緑の毒々しい照明の中咆哮し、オーディエンスに鮮烈な印象を与えた。その後、米津は会場の混沌とした雰囲気を塗り替えるように「Bremen」のエンディングを飾るナンバー「Blue Jasmine」を清らかに歌い上げ、ステージを下りた。

アンコールを受けて米津とバンドメンバーはファンによるメッセージがぎっしりと書かれた横断幕を持ってステージに再登場。バンドメンバーに横断幕をかけられた米津は「すごくうれしい。よくできたファンだこと(笑)。泣けるやつじゃん」と照れくさそうにしていた。アンコール1曲目の「Flowerwall」を歌い終えた米津は「Bremen」に込めた思いを語り、「『ブレーメンの音楽隊』の動物たちみたいに、俺はみんなをどこかまだ見たこともないような場所に連れて行きたかった。その最中で、1人ひとりが自分に足りなかったものがぴったり補完されるようなものを見つけられたらなと思ったんだよね。俺はこれからも、死ぬまで音楽をやっていくと思う。これからもどこかすばらしいところに、美しいところに向かっていくことができたらなと思います」と言葉に力を込める。そして最後に果物の名前が羅列された歌詞が童謡のような雰囲気を持つ楽曲「こころにくだもの」を観客と合唱し、温かな雰囲気に包まれながら「米津玄師 2016 TOUR / 音楽隊」の幕を下ろした。

米津玄師 2016 TOUR / 音楽隊
2016年2月12日 豊洲PIT セットリスト

01. ウィルオウィスプ
02. アンビリーバーズ
03. 再上映
04. フローライト
05. ミラージュソング
06. 雨の街路に夜光蟲
07. メトロノーム
08. アイネクライネ
09. ゴーゴー幽霊船
10. パンダヒーロー
11. Undercover
12. Neon Sign
13. ドーナツホール
14. ホープランド
15. Blue Jasmine
<アンコール>
16. Flowerwall
17. こころにくだもの

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