乃木坂46にとって7年ぶり、通算5枚目となるオリジナルアルバム「My respect」が完成した。
この7年の間に、オリジナルメンバーである1期生と2期生が全員卒業。グループを牽引するキャプテンは秋元真夏から梅澤美波へと引き継がれ、5期生と6期生を新たに迎えたことで、乃木坂46は大きく変化した。ニューアルバム「My respect」には1期2期在籍時のシングルも含まれており、時間の流れを感じさせるとともに、今年でデビュー14年目を迎える乃木坂46が脈々とつないできた、変わらない“乃木坂46イズム”も香る。
アルバム発売に合わせ、音楽ナタリーは3期生のキャプテン梅澤、4期生の遠藤さくら、5期生の一ノ瀬美空にインタビュー。それぞれが抱えるオリジナルアルバムへの思い、録り下ろされた新曲の印象、そして3人それぞれの“My respectポイント”を語り合ってもらった。
取材・文 / 臼杵成晃撮影 / YURIE PEPE
乃木坂46の歴史をつないだ7年間
──2021年にベストアルバム「Time flies」の発売がありましたが、オリジナルアルバムは前作「今が思い出になるまで」から実に7年ぶりとなります。3期、4期、5期でそれぞれアルバムに対する捉え方も違うのではないでしょうか。
梅澤美波 アルバムはそれまでの期間を振り返るという面で、私にとってすごく大事なもので。プレゼントのような、お守りのような。ずっと「次のアルバムはいつになるかな」と思っていたら、7年も経っていました(笑)。
遠藤さくら 私たち4期生は前のアルバムが加入してすぐの頃だったので……「私たち、入ったばかりなのにもうアルバムですか?」と驚いたのを覚えています。私はアルバムにすごく思い入れがあって。まだ加入する前、乃木坂46のアルバムを買って「ああ、この曲好きだなあ」と1曲1曲大切に聴いていた思い出があるんです。だから今こうしてまた新しいアルバムが出せることが本当にうれしいです。
──一ノ瀬さんはベストアルバムのときも加入前でしたし、アルバムに参加すること自体が初めてですよね。
一ノ瀬美空 はい。アルバムに参加することは私たち5期生の目標でもありましたし、「Actually...」から参加させていただいている5期生にとっては、加入からこれまでの道のりがひとつの歴史として形になることがすごくうれしくて。初めてのアルバムで「楽しみ」という気持ちが一番大きいです。
──そんな7年間の歴史をまとめたアルバムに「My respect」というタイトルが冠されました。
梅澤 私たちにしっくりくる……と言ったらちょっとおこがましいですけど、乃木坂46というグループは本当にメンバーみんながそれぞれお互いに思いやりを持っていて、先輩に対してはもちろん、後輩に対してもちゃんとリスペクトを込めて歴史をつないできたグループだなと思うんです。この7年間は、グループのオリジナルメンバーである1期生と2期生の先輩方が皆さん卒業された期間でもあって。
──確かに。今作は29枚目の「Actually...」から40枚目の「ビリヤニ」までのシングル12作品が収められていますが、32枚目「人は夢を二度見る」のリリースタイミングで最後の1期生だった秋元真夏さん、最後の2期生だった鈴木絢音さんが卒業して、33枚目の「おひとりさま天国」からは3期生が最年長となりました。
梅澤 そんな中で、新しいメンバーが卒業された先輩方のポジションに入って、リスペクトを込めて楽曲を届けていく。そうやって歴史をつないできた私たちの姿を立体的に表してくれるタイトルだなと思いました。
──梅澤さんがキャプテンを引き継ぎ、3期生、4期生、5期生が中心となりながら、新たに6期生も加入するという、グループとして大きな動きがあった7年間ですよね。これまでの歴史を背負いながら新たに生まれ変わったような印象があるんですが、今の乃木坂46を見ていると、期別のカラーもありながら統一感もある、すごくいい空気感だなと感じます。皆さん自身はそう思いませんか?
梅澤 そうですね、と自分たちで言っていいのかわかりませんけど(笑)、周りの方から「いい雰囲気だね」「みんな楽しそうに活動しているね」と言っていただくことは確かに多いです。つい最近も、身近にいるメイクさんが「今の乃木坂46の雰囲気、すごく好きだよ」とおっしゃってくれて。そういう言葉はすごく力になります。みんながいい環境で楽しく活動できるように、ともちろん思ってはいますけど、私たちは目の前の課題を1つひとつクリアすることに必死で、いっぱいいっぱいになっていることも多いので。そんなとき、周りの方から客観的な目線でそう言っていただけると、すごくありがたいです。
見た目もきれいで味わい深い
──アルバムのアートワークは「“A Feast of Melodies”(メロディーの宴)」というビジュアルコンセプトのもとで制作されたとのことですが、なかなか大胆なデザインですね。
遠藤 そうですね。メンバーの顔が写っていないというのは新しいけど、すごく上品さがあってかわいらしい、乃木坂46っぽいジャケットだなと思いました。
──そう、顔が出ていないにもかかわらず「乃木坂46っぽいな」と感じますよね。その“っぽさ”の正体は何なんだろうと考えてしまいました。
遠藤 確かに。
梅澤 なんでなんだろう?
一ノ瀬 これ、お料理で期別の楽曲を表してくださっているんです。私、食べるのだーい好きなんですけど……。
遠藤 あははははは。
梅澤 かわいいねえ。
一ノ瀬 見た目がきれいというのは料理にとってすごく大事なことですけど、私は味もめっちゃ大事だなと思っていて。見た目がいいだけの食べ物って2度目はあんまりないけど、味がおいしければ何回も何回もリピートしちゃうじゃないですか。乃木坂46のメンバーはみんなすっごいかわいいうえに、掘れば掘るほど魅力的で。見た目もきれいでキャラクターも味わい深いというか(笑)、そういう料理みたいな人でありたいなって思います。
アルバムのオリジナル曲は大切に歌われてきたものばかり
──アルバムには既発のシングル表題曲12曲に加えて、新曲にしてタイトル曲の「My respect」と各期別の新曲が収められています。「My respect」は一聴してすごく乃木坂46らしい、乃木坂46の王道と言える楽曲ですね。
梅澤 「僕がいる場所」(1stアルバム「透明な色」収録曲)や「きっかけ」「設定温度」(2ndアルバム「それぞれの椅子」収録曲)など、アルバム曲ってすごく大切に歌われてきたと思うんです。シングルと違ってテレビ番組などで披露する機会は少ないけど、ライブの中でファンの方に向けた楽曲として愛されてきた楽曲たちばかり。「My respect」もそんなアルバム曲としてぴったりだなと思ったし、時代や人が違っても関係ない、どんな人にでも当てはまる曲なんじゃないかなって。あと「My respect」は今いるメンバー全員で歌っているということもあって、私たちにとってすごく大事な曲になりそうです。
──3期から6期まで、全員参加で歌っているんですね。
遠藤 はい。「My respect」は今の時点ですでにお気に入りですけど、振り入れがまだで。振付が入ってくるとまた捉え方や感じ方が変わってくるのかも。全員で踊る日が今から楽しみです。どんな感情になるのかなって。
──やっぱりライブで届ける姿をイメージするんですね。
遠藤 そうですね。ライブが大好きなので、ステージで歌ったときにどう届くのだろうとか、自分がどういう気持ちになるんだろうとイメージしちゃいます。
一ノ瀬 メンバー全員、それぞれ解釈や感じ方は1人ずつ違うと思うんですよ。その気持ちが1つになってパフォーマンスに乗ったときに、どんな色が付くのか楽しみです。私は特に「尊敬は I love you!」というフレーズが大好きで。愛の形で一番大きいのが尊敬なんじゃないかなって私は思うんですよ。尊敬は愛があってこそなんだなと思うので、その気持ちを込めてパフォーマンスしたいです。
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3人それぞれの“My respectポイント”は?




