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本作は、松尾スズキが初めて翻訳した絵本のデビッド・カリ著、セルジュ・ブロック絵「ボクの穴、彼の穴。」(千倉書房)を原作とした二人芝居。2016年の初演、2020年の再演に続き、今回もノゾエ征爾が翻案・脚本・演出を担当する。作中では、戦場に残された敵対する2人の若い兵士の物語が展開。上演は2チーム制で、“ボクチーム”に井之脇と上川、“彼チーム”に窪塚と篠原が出演する。
2022年に、三人芝居「エレファント・ソング」に出演した井之脇は「俳優の技量が試される少人数の公演をもっとやりたいと思っていた」「Wキャストなので、やりようによっては全然違う舞台を見せられる、幅広い可能性がある作品」と言う。大人計画のメンバーでもある上川は「松尾さんと関わりが深い作品をやれてうれしい」と笑顔。オファーを受けた際の心境について、上川は「二人芝居は手を挙げてでもやりたいお仕事だったので、食い気味に『やります!』とお返事しました。……まあ、メールで連絡をいただいたんですけど(笑)」と明かした。
今回が初舞台の窪塚は「出演を3回悩んだ」と言い、「『初舞台で二人芝居は難しいのでは』と思い、2回お断りしました。でも戯曲がとても面白いので、お断りしてからも迷っていたんです。その後ノゾエさんや僕のマネージャーを含めてお話しする機会をいただき、出演を決意しました」と明かす。また篠原は「『こんなに面白そうな舞台に参加させてもらって良いんでしょうか』という気持ち。それにWキャストなので、“同じ料理なのに違う味がする”舞台になりそうで楽しみです」と期待を述べた。
台本を読んだ感想について、井之脇は「登場人物の2人は、まるで写し鏡のように感じます。二人芝居だから相手の存在によって自分の役が見えてくるでしょうし、楽しみです」と話す。上川は「僕自身のことが書いてあると錯覚するくらい、台本に身近な要素を感じました。のめり込みすぎないよう演じたい」とコメント。また窪塚は「今の僕たちが思う“日常”を大切に演じることで、若い世代の観客にも響く作品だと思う」、篠原は「登場人物は2人とも思いを全部言葉にしているので、演じるのにとてつもないカロリーを消費しそう」とそれぞれ思いを口にした。
取材会では、それぞれが共演者について語る場面も。窪塚より11歳年上の篠原が、窪塚との初対面で「“悠伸”と呼んでほしい」とリクエストしたところ、窪塚は「先輩なのでそれはダメです!」と恐縮していたという。このエピソードを披露した篠原は「愛流は優しくて、しっかりしているなと思いました。でも本当に、“悠伸”って呼んでね!」と窪塚に笑顔を向ける。窪塚は「じゃあ、僕も悠伸について話します」とはにかみつつ、「ビジュアル撮影では彼の表情に惹かれました。稽古でも悠伸からびっくりするような演技がポンポン出てきそうで楽しみにしています!」と顔を輝かせた。
上川は「海くん(井之脇)は仁王立ちが似合う(笑)。大木のようにどっしりした佇まいを見て、一発で彼に惚れ込みました。どんな話をしても受け止めてくれる優しさもあり、安心して稽古に臨めそう」と井之脇を称賛。また登山好きの井之脇は、上川が山に興味を抱いていることを知って意気投合したという。井之脇が「周ちゃん(上川)は『今度、山登りに行きます!』と言っていて。僕の経験上、そう言っても実際に山に行く人は少ない(笑)。でも彼は本当に行ってくれたので、大好きになっちゃいました!」と笑顔を見せた。
井之脇が「いつかボクチームの2人で山登りがしたい」と上川に視線を送ると、窪塚も「そのときは僕ら彼チームも呼んでください!」と声を上げる。これを聞いた井之脇は「みんなで行きましょう! 良い人ばかりでうれしいなあ……」と、しみじみとつぶやいて記者たちを和ませた。
公演は9月17日から29日まで東京・スパイラルホール、10月4日から6日まで大阪・近鉄アート館で行われる。
モチロンプロデュース「ボクの穴、彼の穴。W」
2024年9月17日(火)~29日(日) ※公演終了
東京都 スパイラルホール
2024年10月4日(金)~6日(日) ※公演終了
大阪府 近鉄アート館
スタッフ
原作:デビッド・カリ / セルジュ・ブロック
訳:松尾スズキ
翻案・脚本・演出:ノゾエ征爾
出演
ボクチーム
彼チーム
※ヤング券(22歳以下)あり。
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大人計画 @otonakeikaku_
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