3月にリリースされた最新アルバム「QUEENS, DANKE SCHON PAPA!」のレコ発ツアーセミファイナルとなったこの日、髭の7人は新作と旧作の楽曲をバランスよく盛り込んだセットリストを用意。分厚いバンドアンサンブルと気取らないMCで天真爛漫にステージを作り上げ、集まったオーディエンスを笑顔にした。
「ベルボーイ!ヘルプミー!」「とても愉快なテオドアの世界」で会場を一気に髭ワールドに染め上げた彼らは、ストロボライトが楽曲を彩った「ホワイトノイズ (Tokyo)」、高揚感を沸き立たせる「スローリーな地獄」と序盤からアッパーチューンを連投。須藤寿(Vo, G)はマイクを客席に向けてシンガロングを促し、「渋谷ー!」と絶叫して観客を興奮させる。MCでは「こんばんは髭です! おひさしぶりです東京の皆さん! やばいな、今日最高のスメルがしはじめてるな」と挨拶し、独特な話しぶりで観客を自分のペースに巻き込んだ。一方で佐藤“コテイスイ”康一(Per, Dr)と川崎“フィリポ”裕利(Per, Dr)は拡声器やタンバリンを手にステージ上を自由に動き回り、奔放なアクションでライブを盛り上げた。
続く「キングスバリー・マンクス」でクールダウンしたかに見えたフロアは、そのあとに投下された人気ナンバーで再びヒートアップ。「サンデー・モーニング」が始まる前には「今日何曜日? 土曜日か……。どうかな? 今日1日寝たら明日はサンデーモーニングなんじゃないかな」という須藤の言葉が添えられた。またライブ定番曲では曲の開始と同時にコテイスイがフロアめがけてダイブし、曲中にオーディエンスの頭上を転がり続けるという一幕も。そして本編はダイナミックなサウンドが痛快な「ダンケシェーン オブリガード」で佳境を迎えた。
アンコールでは「ツァラトゥストラ」の最中に須藤が歌詞を忘れ、1番の途中で演奏を止めて次の曲へ進むという事態が発生。そこから続けて2曲をパフォーマンスしていったん袖へと捌けたバンドは、ダブルアンコールで改めて「ツァラトゥストラ」を披露した。しかしそれでも歌詞が抜け落ちてしまった須藤は、脱力してうなだれた様子を見せつつも気を取り直して「何度でも間違えてもいいんだよ! 反省すればね」と観客にメッセージを送った。その“お詫び”として届けられた「虹」で、ライブもいよいよクライマックスに。彼らは開放感にあふれたこの曲で会場中をハッピーな空気で満たし、約2時間強にわたるセミファイナルを締めくくった。
ツアーファイナルは6月28日に大阪・大阪BIG CATで開催。また9月13日には髭の恒例イベント「CLUB JASON」が東京・東京キネマ倶楽部で行われることも発表された。現在オフィシャルサイトでは「CLUB JASON」のチケット先行予約を6月30日まで受付中。
CLUB JASON
2013年9月13日(金)東京都 東京キネマ倶楽部
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音楽ナタリー @natalie_mu
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