1995年3月20日に発生した地下鉄サリン事件など、オウム真理教による一連の事件を追ったアメリカ制作のドキュメンタリー映画「AUM: The Cult at the End of the World(原題)」。このたび同作の日本公開に向け、試写会の実施および上映機会の拡大を目的としたクラウドファンディングがMotion Galleryでスタートした。
本作ではアーカイブ映像や関係者へのインタビューを通じて、オウム真理教の創設者である麻原彰晃の生い立ちから教団の拡大、地下鉄サリン事件に至るまでの経緯を記録。教団内部の実態、当時の社会状況、報道や捜査の限界、そして事件を止めようと奔走した人々の証言を収め、「なぜこのような出来事が起きたのか」という問いに迫っていく。当時教団の広報担当であった上祐史浩のインタビュー映像も収録。アメリカ人ジャーナリストのデイビッド・E・カプランとアンドリュー・マーシャルによる共著を原作に、ベン・ブラウンと柳本千晶が監督を務めた。
映画は2023年のサンダンス映画祭でワールドプレミア。アメリカでは2025年3月に限定公開された。しかし日本国内での劇場公開は実現しておらず、本作の配給権を獲得したAIM Entertainment Japanによると、上映に慎重な姿勢を示す映画館も多いという。その背景には、宗教問題を扱う作品であることへの慎重な配慮、被害者・遺族への心理的影響、事件をめぐる高い社会的センシティビティに加え、現在も活動を続ける後継団体への懸念、上映に際しての安全面・運営面などを検討する必要性などがある。
一方で、地下鉄サリン事件から31年が経過し、事件をリアルタイムで知らない世代が社会の多数を占めつつある現状がある。AIM Entertainment Japanは、事件を風化させないために作品を“今届ける”必要性の高さを鑑み、被害者・遺族・関係者への配慮を前提としつつオウム真理教被害者支援機構からの要望も踏まえ、まずは試写会などの形で上映機会を生み出していくことが重要だと判断。今後の劇場公開へとつなげるべく、社会的な議論と鑑賞の場を作ることに意義があるとして本プロジェクトを立ち上げた。
クラウドファンディングのリターンには、試写会やオンライン試写会への招待、出張上映会の開催などが用意された。AIM Entertainment Japanは「試写会の実施を足がかりに、今後の劇場上映へとつなげるべく尽力しておりますが、現時点ではその見通しが確定している状況ではありません。だからこそ、まず上映機会を確保し、社会的な議論と鑑賞の場をつくることに意義があると考えています」と発表している。YouTubeでは告知映像が公開中だ。
映画「AUM: The Cult at the End of the World」クラウドファンディング告知映像
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