映画「
島田依史子の著書「信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語」を原案とした本作では、母の出張をきっかけに一緒に暮らすことになった孫と祖母の、人生のふとした喜びが描かれる。豆原が夢に迷う孫の拓磨、市毛が夢を見つけた祖母・文子を演じた。
市毛をエスコートしながら登場した豆原。本作のプレミア先行上映にて人生で初めてエスコートをしたことに触れつつ「集大成をお見せできるように、舞台挨拶直前に練習させていただきました!」と明かす。これに市毛は「とてもスムーズでした!」とうれしそうに太鼓判を押した。
周囲の反響を問われた豆原は「家族が観に行ってくれたんです。家族に届くのはうれしくて! 感想ももらえたので、親孝行できたのかなって思っています。父親から『拓磨の成長もそうだけど、一成の成長も見られてよかった』って言われて、うれしかったです」と笑みをこぼす。市毛は「各世代の方が観てくださって、すごく長いLINE(のメッセージ)が来たり、とてもとても真面目な批評をくださっています」と報告。まなべは「一度観た方がおじいちゃん、おばあちゃんを連れてまた観に行ったとおっしゃっていて、そういう映画を作れたのがうれしいです」と喜び、中西は「SNSは見ないようにしているんですが、誘惑に耐えきれずに見るといいことが書かれていてホッとしています」と述べる。
イベント中盤には事前に募集した質問に登壇者が答えるコーナーも用意された。「自分の人生を富士山に例えるなら、何合目?」と尋ねられると、豆原は「実際、富士山には登ったことがないんですが、2合目ぐらいじゃないかなと思います。半分でもないなって。まだ上がれるようにがんばりたいです」と意気込む。市毛は「5合目から6合目にかかるあたりですかね。6合目に向かうあたりから、樹木がなくなるんです。やぶのようなところを抜けると頂上が見えるようになる。少し目標が見えるようにもなるし、振り返ればふもとも見える。そんな時期かなって」とほほえんだ。また「おじいさんにとって文子さんが富士山だったように、皆さんにとっての富士山は?」という質問が飛ぶと、豆原は「きれい事とかなしにして、JO1かなって思っています。やっぱりJO1という名前が自分には付いていて、それがあってお仕事ができている。切っても切り離せないものだと思っています」と口にする。
「何かを好きだって言える時点で、もう半分手が届いてる」というセリフに感動したという観客からは、「好きであり続けているものは?」という質問が寄せられた。豆原は「昔からずっと好きとなるとダンスですね。パフォーマンスしてるときの自分は自分じゃないような気がします。東京ドームでパフォーマンスしている自分を映像で見ると、これ俺なのかな?って思ったりします」と明かす。同じ質問に市毛は「“見る”ことが好きです。今は演じる側におりますが、以前は客席から見てワクワクしていました。しばらく仕事をしていると、ワクワクとは遠いところで仕事をしてしまうこともあって。原点に帰らなきゃいけないなと思います」と答えた。
インタビューにて本作がターニングポイントになったと語っていた豆原。「言葉にするのは難しいんですが、いろんな自分と向き合う時間が多かったんです。お芝居以外のスケジュールもある中で向き合って、葛藤したり、つまずきそうになるときもありました。それを振り返ったときに、全部がいい経験だったと思いますし、あの経験がなかったら今の自分っていないのかもなって、活動する中で感じるんです。素晴らしい作品に出会わせてくださった皆さんに感謝したいです」と思い入れたっぷりに伝えた。
最後に市毛は「こんなにお客さんが来てくれることが幸せです! 私たちは作品から読み取ったものをお届けすることしかできない。その思いを受け取ってくださって観客の皆さんが広めてくださる、これが最高の幸せだと思っています」とコメント。豆原は「作品に対して、どう反応してくださるか不安もあったんですが、自分の想像をはるかに上回る優しい感想にあふれていて、改めてこの作品のよさを感じました。これからもこの映画が愛され続けるよう、届けていけたらと思います」と語り、イベントの幕を引いた。
「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」は全国の劇場で上映中。
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