「よこがお」「波紋」の
同作は“生きづらさ”を抱える思春期の青年と、彼の叔母による対話を描いた物語。山のキャンプ場を営む典子のもとに、少年院を1年前に出た甥のユウキが母を探して訪れる。ユウキをアルバイトとして雇った典子は彼に寄り添い、次第にユウキも心を許していく。生まれながら他者とのコミュニケーションに困難を抱える典子を筒井、複雑な家庭環境や過去を持つ18歳のユウキを髙田が演じ、「HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話」の
予告編には、典子とユウキが自然の中で静かに会話を交わし、互いの世界に歩み寄っていく様子を収録。また、典子の理解者・明夫を演じた
「もういちどみつめる」は11月22日より東京・K's cinemaほか全国で順次公開。
映画「もういちどみつめる」予告編
にしやま由きひろ(明夫役)コメント
前作「HER MOTHER」に続き佐藤作品に出演した今回、主人公2人が生き辛さを感じる現在の社会の象徴になることを意識しました。
片方には過度の干渉や優しさの押し売りを、またもう一方には厳しい目を向けたりと、昨今のSNSを反映するような現社会に通念する〈善〉や〈正義感〉といった道徳観を振りかざす障害になるよう心掛けました。
そんな社会でも純真に、直向きに生きようとするスクリーン上の2人の姿から佐藤監督なりのメッセージを大勢の方に感じて頂けることを熱望しております。ご来場お待ちしてます。
徳永智加来(健二役)コメント
健二は大学生らしい陽気さと、時に不器用な優しさを併せ持つキャラクターです。
彼の中にある小さな葛藤や思いやりをどのように表現するかを意識して撮影に挑んだのを覚えています。
撮影は涼しさを感じる緑の広がる山の中、その場の静けさや、独特の空気感は劇場の中でもきっと伝わると思います。
スクリーンの向こうの世界と同じ空気を劇場でも感じてもらいながら、それぞれの登場人物が抱える「葛藤」にもぜひ注目して観ていただきたいです。
観てくださる一人一人の心に、違った景色が広がる作品だと思います。
ぜひ劇場で、自分だけの楽しみ方を見つけて観ていただけたら嬉しいです。
中澤実子(由香理役)コメント
由香理は自分の軸をしっかり持ちながらも、多くを語るタイプではありません。けれど、どこか気になってしまうような、不思議な空気をまとっています。自然の中に溶け込むように、彼女の静かな存在感を大切に演じました。生きづらさを抱え心を閉ざしていたユウキと、共通の話題から少しずつ近づく二人。
その繊細な距離感と、二人だけの穏やかな空間にも注目してほしいです。この作品を通して、「大切な人や身近な人と、何気ないことでも対話をする大切さ」を改めて感じていただければと思います。
リコ(真由美役)コメント
生きているうえで、誰もが感じたことのある“生きづらさ”。
明るくてはつらつな真由美ですが、彼女もきっと心の奥底では生きづらさを感じていたと思います。
自分が抱えている息苦しさを言葉にすること、それがどれほど難しく、勇気のいることか。
全てがとてもリアルかつ繊細に描かれているこの作品は、皆様の隣で寄り添ってくれると思います。
是非、劇場でご覧ください。
内田周作(和也役)コメント
誰かや何かを大切にしたい──。ただそれだけの思いと、自分にできることの小ささ。
そのスキマからはたくさんの余計なものが生まれてきてしまうように思います。
美しい伊那の高原の真ん中でそんなことを考えていました。
スクリーンに映っている景色や聞こえてくる言葉にふと、誰かの顔が思い浮かんで、久しぶりに電話をかけてみる──。
そんなふうに、この作品と劇場で過ごした時間が、誰かの毎日のちょっとしたきっかけになれば幸いです。
川添野愛(ミキ役)コメント
自然というのはいつだって誰にだって、無条件に、癒しになり、脅威になる。生きづらい者たちが何かを探して交わせたのは、やはりあの森だった。何をしてくれるわけでもない。ただそこで風・音・匂いすべてを包み込むように届けて、ただそこにいてくれる。
母が辿り着いた気持ちはあまりにも残酷だけど、彼女もまた“生きづらい”にがんじがらめになっていた。
“生きづらい”を心のどこかに少しでもお持ちの方、どうぞあの森を観にいらしてください。劇場でお待ちしております。
関連記事
筒井真理子の映画作品
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
筒井真理子×髙田万作「もういちどみつめる」予告編、キャンプ場で繰り広げる心の交流(キャストコメントあり)
https://t.co/LefQfTypcj
#もういちどみつめる https://t.co/Mr6uAuw00b