映画「
本作は「狼蘇山」シリーズの新章にあたる長編映画。孤高の修行者・山中狼介は、危険な宗教家・阿闍梨の家で行方不明になる。謎の暗殺者・新野風は狼介の恋人・野々花から捜索を依頼され、狼介と狼蘇山で対面することに。次元を超えて鏡の洞窟で対峙した狼介と新野は、過去、現在、未来を駆け巡り、さらには宇宙にたどり着く。狼介を窪塚、新野を松田龍平、阿闍梨を千原、野々花を芋生が演じ、高嶋博士役を板尾、渡邊助手役を祷が担った。
豊田は、鑑賞後の観客に対し「結末をお客さんに委ねている映画なので、終わったあとは少しポカンとするかもしれません。でも映画の中で阿闍梨が言ったように、自分の物語を作って完成させてもらえるとうれしいです」と伝える。窪塚は共演者とともに試写を観た際を振り返り「観終わってからみんなで喫煙所にいたとき、誰もしゃべらなかったんです。俺が『次元超えてましたね』と一言言ったのをきっかけに『だよね!』『超えてたよね!』と盛り上がりました。演者も置いていかれるぐらいのロケットに乗るような体験をしましたね」と話した。
千原は豊田との20代前半のエピソードを披露。「大阪の居酒屋で大喧嘩した日があって。僕が『100人のお客さんがいたら全員笑かすと思ってコント作ってるけど、お前は100人の観客全員が面白いと思える映画を撮ってるつもりあんのか』と言ったら、(豊田は)『100人が観て全員面白いと思える映画が面白いわけないやろ! 俺は100人のうち10人がしびれる映画撮るねん』と。この映画を観て『俺はしびれた10人のうちの1人や』と思いましたね」と感慨深げに語った。また窪塚がクランクイン前日に千原と食事をした際、「これからセリフを入れる」と言いながら帰った千原が翌日完璧に覚えてきたという裏話を伝えると、千原は「えらいもんで、(豊田とは)子供のときから遊んでるんで、あのわけわからん文章がスッと入ってくるんです」と冗談交じりに説明していた。
芋生は東京・109シネマズプレミアム新宿で本作を鑑賞したことを報告し、「音の迫力がすさまじかったです。あと、途中で宇宙の映像が出るところでだんだん吸い込まれそうになる危ない体験をしました(笑)」と口にする。板尾は「昔、映画館で(黒澤明の)『七人の侍』を観たときを思い出しました。『もっと続きが観たい』と思うような、スクリーンをはみ出すヤバい映画を久しぶりに観た」と絶賛。祷は「オファーをもらったときはしびれました。正直、現場では気張ってたなと思います」と回想し、役作りについては「静かだけど胆力があるキャラクターにしたかったのと、インパクトを付けるために前髪をV字に切りました。撮影前日に現場で窪塚さんや監督とお会いして、『まだV字が足りない気がする……!』と思ってさらにV字(の角度)を足しました」と明かしていた。
最後に窪塚は「豊田さんのことが好きな人間が集まって、“特濃”な感じでやっております。豊田さんがくれるのはぶっ飛んだ役だけど、パラレルワールドの自分みたいな、現実と虚構の境目があいまいになるような役をずっとやらせてもらっている。豊田さんの言葉を伝えるスタンドみたいな立ち位置に自分がいると思うし、これからも邁進していきたいなと思っています」と力強く宣言し、イベントを締めくくった。
「次元を超える」は全国で順次公開中。
映画「次元を超える」本予告
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