小林薫と戸塚純貴がダブル主演を務めるアニメ映画「
「オッドタクシー」の木下と此元和津也がタッグを組んだ本作は、死にかけのヤクザ・阿久津実が起こす大逆転を描く物語。無期懲役囚の阿久津は、人の言葉を操るホウセンカから声を掛けられ、自身の過去を振り返っていく。小林と戸塚が阿久津の現在と過去を演じ、阿久津のパートナー・永田那奈に満島ひかりと宮崎美子が声を当てた。ピエール瀧がホウセンカに息を吹き込んでいる。
作品の感想を尋ねられた中山は「ラストシーンで“獅子の咆哮”くらい泣いてもうて(笑)。そのくらい、最高でした」と絶賛。木下は「(原作・脚本を手がけた)此元さんとは公私ともに仲良くしてまして、『オッドタクシー』が落ち着いたときに、新しいアニメを作りませんかとお声掛けしました。『オッドタクシー』は群像劇で、風呂敷を広げていくような話でしたが、今回はミニマムに、実直に、美しいものを作りたいと思いました」と振り返った。
村田が「那奈が阿久津に対して従順じゃない感じがよかったです。自分を持っているキャラクターですよね」と話すと、木下は「明るくて強い女性を描きたいと思いました。満島さんのお芝居が乗ってそのイメージが強まったと思います」と説明する。中山は「『オッドタクシー』の(主人公・)小戸川もイケてる男ではなかったと思うのですが、今回は阿久津の顔がだいぶ長いっていうのが気になって……。阿久津がイケメンだったら、だいぶ話が変わってくると思うんです。感動のために、あえて顔を長くしたのでは?」と木下に質問をぶつける。村田が「顔が長ければ泣ける、とかないよ」とツッコむ中、木下は「『オッドタクシー』と通じる部分で言うと、主人公を3枚目にしているところ。ちょっと社会の循環から外れた人を描いています。顔の長さは意識していないです(笑)」と明かした。
「オッドタクシー」の大ファンだという村田と中山は、阿久津の子分である林田と小西をそれぞれ演じた。村田は「自分で言いたくないけど、(相方の)久保田と中山なら、まだわかるんですよ。『なんで村田なんやろ』ってXに書いてあったし」とキャスティングの理由を木下に迫る。木下は「此元さんと会うとよくお笑いの話をするんです。そのときに、ラジオ番組『とろサーモン久保田の冠ラジオ枠買ってもらった。』が面白いと話しました。此元さんに声優として参加してほしい人を聞いたところ、中山功太さんと返ってきたんです」と述べ、「そこから村田さんもというふうに……」と発言。すかさず村田が「絶対言うてへんやん」とツッコみ、観客を笑わせる。木下が「(村田)のお芝居を見ていて、とてもお上手だったので」と補足すると、村田は「選んでいただいてうれしかったです」と伝えた。
収録について中山は「以前、実写映画に出たときに、ほとんどロボットみたいになっちゃったんです(笑)。その反省があったので、今回は演技しないで自然にやろうと思いました」と回想。木下は「収録は30分くらいで終わりました。お世辞抜きで素晴らしく、ブースで聞いていて感動したのを覚えています。抑揚のコントロールや間の取り方が完璧だったんです」と2人を称賛する。村田は「最初は台本に、小西役が僕で、林田役が中山と書いてあったんです。ブースに入ったら監督が大急ぎでやってきて『すみません、逆でした』と。逆かい!(笑)(小西が)明らかに小太りだったのでそんなわけないだろとは思っていましたけど」と口にし、笑いを誘った。中山は「村田さんと僕は25年来のお付き合い。村田さんとだったらあの間合いで話せるのでよかったかもしれません」と語った。
スタジオCLAPが企画・制作した「ホウセンカ」は10月10日に東京・新宿バルト9ほか全国で公開。
アニメ映画「ホウセンカ」本予告
村田秀亮の映画作品
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【イベントレポート】「オッドタクシー」との共通点は?「ホウセンカ」監督と村田秀亮&中山功太がトーク
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