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第47回ぴあフィルムフェスティバル2025で初披露された本作は、PFFが企画、製作、公開までトータルで映画をプロデュースする「PFFプロデュース」(旧称PFFスカラシップ)の1本。物語の主人公は生まれた場所を離れて日本で俳優をする妹と、台湾の大企業で働く姉だ。自身も台湾から日本に移り住んだ蘇鈺淳が、性格も異なる歳の離れた姉妹の確執を通して、“コミュニケーションの不確かさ”を描いた。「ガッデム阿修羅」で第58回金馬奨の最優秀助演女優賞に輝いた王渝萱が妹のユェンメイ、「The Amazing Grace of Σ」でアジア・コンテンツ・アワードの最優秀助演女優賞銀賞を受賞した王渝屏が姉のフイリンを演じた。
実の姉妹である王渝萱と王渝屏。蘇鈺淳は「姉妹、兄弟が登場する映画を観ているとき、似ていないと物語に集中できないことがあって。だから実の姉妹である2人にぜひお願いしたいと思いました」と語る。王渝屏は「実の妹と作品を作ることができたのは、貴重でありがたい経験でした。妹と撮っているんですが、現実じゃないような気がして。監督、スタッフの皆さんに感謝します。参加できて光栄でした」とコメント。王渝萱は本日、映画を初鑑賞したことに触れ「どのシーンも長回しだったので、自分が想像していたものとだいたい同じでした。ただ姉のシーンは台本でしか知らなかったので、完成した作品を観て、姉妹の関係がどうだったのかわかってうれしかったです」と笑みをこぼす
日本と台湾の撮影現場の違いを問われると、王渝屏は「撮影初日はどこまでリハーサルをやるのか? これは本番なのか? つかみかねることがありました。撮影が進んでいく中で慣れていきました」と述べ、「私は日本語ができない役なんですが、日本語の勉強をしていたので5、6割ぐらいわかるんです。でもわかっちゃいけない。だから日本語の勉強をやめていました(笑)」と明かす。王渝萱は「私は日本語がわからないので、現場の進行状況が理解できないことがありました。だから現場でどんどん質問していくことにしたんです。台湾では、周囲が話していることがわからないということはないですが、日本ではわからないので、積極的に周りと関わっていく必要がある。とても面白い経験でした」と回想。そんな2人との共演について、姉の夫ジーピンを演じた朝井は「リアル姉妹なので、演技をしていると実際に2人の関係性がそのまま出てくる。アドリブも挟んだりするので、2人の中で成立しているものに、入っていくのが難しかったです」と振り返った。
朝井と水間は中国語ができるため、登壇者5人は撮影中、中国語でコミュニケーションを取っていたそう。水間は「ずっと僕たちが中国語でしゃべっていると、中国語がわからない日本のスタッフを含めて一致団結できるかどうかわからない。だから朝井さんと、日本のスタッフがいる場面では僕らだけは積極的に日本語を使ってコミュニケーションを取ろうと話していました」と言及する。
イベント終盤にはキャストが気になることを、蘇鈺淳に質問する場面も。王渝屏は「私たちは監督の隣でうるさくしていたんですが、監督は冷静ですごいと思いました」と伝える。これに蘇鈺淳は「2人に投げてしまったんです。いい俳優は、いい芝居をしてくれるので」と信頼を明かした。
映画ナタリー @eiga_natalie
映画「メイメイ」王渝萱と王渝屏が来日、蘇鈺淳が実の姉妹を起用したわけとは
朝井大智、水間ロンも登壇!
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