映画「
「大長編 タローマン 万博大爆発」は、“1970年代に放送された特撮ヒーロー番組”という体裁で、芸術家・岡本太郎の言葉と作品をモチーフに作られたショートドラマ「TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇」の映画版。万博に沸く1970年の日本に、2025年の未来から恐ろしい奇獣が襲いかかり、CBG(地球防衛軍)のメンバーが万博を守るため、タローマンとともに未来へと向かう様子が描かれる。
トークセッションには藤井、美術造形に協力した海洋堂の宮脇修一(宮脇センム)が登壇し、MCは特撮風ラジオドラマ「空想労働シリーズ サラリーマン」の企画・脚本・演出を手がけるRKBアナウンサー・冨士原圭希が担当した。この日行われたワンフェス公式ステージの中でもっとも多い観客の数に、藤井は「こんなに来ていただけるとは! 驚いています」と喜びを伝え、同イベントの実行委員長でもある宮脇は「関係者からは、タローマンをステージのメインゲストに呼ぶことに疑問の声が上がっていましたが、この光景を見ると『ざまあ見やがれ』です! タローマンはすごいんです!」と話して笑いを誘った。
5分番組として始まったドラマの企画経緯を問われた藤井は「(2022年の)『展覧会 岡本太郎』の時期に、『岡本太郎のことを知れる番組を作ってほしい』とNHKさんから言われたのがきっかけです」と切り出す。続けて「最初は岡本太郎さんの作品や言葉を紹介する番組を期待されていたと思うんですけど、太陽の塔を見たら『これは怪獣だ』としか思えなくて。であれば、それが動いているものを見るのが一番楽しいだろうということで作りました」と回想。宮脇は「1970年の大阪万博には36回行きました。太陽の塔をはじめ、確かにパビリオン全部に怪獣感があった」と納得していた。
映画化について藤井は「『帰ってくれタローマン ~TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇~』で最後のつもりだったんです。でも(今年の)万博に対して岡本太郎さんがどう思っているかをぶつけたいと思った」とコメント。宮脇が「タイトルが“万博大爆発”ですからね」と言うと、藤井は「そのネーミングを思い付いたときに『いける』と思いました。英語にすると“EXPO Explosion”でかっこいいですし(笑)」と口にする。また宮脇は「本当はここに新幹線を爆発させた監督も来るはずだったんです。今日は海外に出張されてて……。“ダブル爆発”できたらよかったんですけどね」と、Netflix映画「新幹線大爆破」の監督・樋口真嗣にコラボレーションを打診していたことも明かした。
「大長編 タローマン 万博大爆発」の本編尺は105分。藤井が「5分のテレビシリーズのテンションで、105分走りきっています。疲れると思います」と伝えると、観客からは期待の声が上がる。試写でひと足先に観たという宮脇は「(ずっと)あのハイテンションです。ちょっとだけ休みがあるけど、そこで気を抜くと死にます」と力説し、藤井は「編集中、休憩を付けようか本気で迷いました(笑)」と打ち明けた。
ステージの後半、タローマンは登場するやいなやステージや客席を練り歩き、大人から子供まで多くのファンを喜ばせた。子供たちの前に寝そべったり、優雅に読書をしたりと、自由な動きを見せるタローマンを冨士原が実況アナウンスで伝える。さらに奇獣・未来を見た、水差し男爵、大権威ガ・ダーン、太陽仮面サンタワー、「空想労働シリーズ サラリーマン」のサラリーマンや
最後に宮脇は「『鬼滅の刃』にはちょっと勝てないかもしれないですけど(笑)、映画は素晴らしいので絶対にヒットしますよ!」と声を張り、藤井は「でたらめな105分を作りましたので、ぜひ皆さん観に来てください!」とアピールした。
「大長編 タローマン 万博大爆発」は8月22日より全国ロードショー。山口一郎(サカナクション)が解説を担当した。
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
タローマンが幕張メッセで大暴れ!藤井亮は映画制作を述懐「105分走りきっています」 https://t.co/AZ1ncSDiPV
藤井「『帰ってくれタローマン ~TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇~』で最後のつもりだったんです。でも(今年の)万博に対して岡本太郎さんがどう思っているかをぶつけたいと思った」