特集上映「台湾巨匠傑作選2025」の開催に際し、台湾映画のレジェンドと呼ばれる監督
本特集では、ワン・トンが1995年に発表した映画「赤い柿」が劇場初公開。1942年に中国大陸で国民党軍の将軍の家に生まれたワン・トンの自伝的作品で、国共内戦に敗れた国民党軍とともに新天地の台湾へやって来た家族が描かれる。
自身が携わった作品の中で一番好きな映画は「赤い柿」だというワン・トン。彼が11人兄弟であったことや、「明るくて、かわいらしくて、智恵があった」という実際の祖母のイメージが、映画にも投影されているそうだ。子供たちがバナナを食べすぎておなかを壊したり、X線写真の下敷きを持っていたり、ひよこやウシガエルを飼ったりするエピソードも、ワン・トン自身が経験したことだという。彼は「私にとっての『原郷』は柿の木のある(中国・)河南であり、私の『故郷』は台湾です。この映画はわたしの『原郷』と『故郷』の両方を描いた作品です」と述べた。
祖母が孫たちに「この世はすべて『仮』のものなんだよ」と伝えるセリフに関しては、「この映画の背景には、仏教や儒教を合わせた東洋の哲理や宗教観があります。そして同時に祖母の人生観、たくさんのものを見て、人生について得た彼女自身の智恵をどのように子孫に伝えるか……人生とはなにかを一代一代後世の者に伝えていくといった、家庭における『教育』を描いてもいます」とコメント。劇中で、絵画や風景の中にたびたび登場する柿については「祖母が亡くなって、でもいつか自分も死んで、お祖母さんにまた会うことができるという、円を描くような循環。そうした円や赤色を大切にするといった伝統的な中国思想を、柿が象徴しています」と語った。
「台湾巨匠傑作選2025」は7月26日から東京・K's cinemaほか全国で順次開催。ワン・トンの“台湾近代史三部作”と称される「村と爆弾」「
特集上映「台湾巨匠傑作選2025 ワン・トン(王童)監督自伝的最高傑作『赤い柿』劇場初公開!」概要
開催期間
2025年7月26日(土)~ 東京都 K's cinema
料金
一般 1600円 / 大学生・高校生 1400円 / シニア 1200円 / 中学生・小学生・障害者 1000円 / 特別鑑賞券(3回券・特製ポストカード付)3600円
上映作品
- 「赤い柿」デジタルリマスター版 ※劇場初公開
ワン・トン監督 / 台湾近代史三部作
- 「村と爆弾」デジタルリマスター版
- 「バナナパラダイス」デジタルリマスター版
- 「無言の丘」デジタルリマスター版
台湾ニューシネマの監督たち
特別上映
- 「
HHH:侯孝賢(ホウ・シャオシエン)」デジタルリマスター版
ポスト台湾ニューシネマの作品たち
- 「
熱帯魚」デジタルリストア ※特別上映 - 「
ラブ ゴーゴー」デジタルリストア版 - 「
狼が羊に恋をするとき」 - 「
赤い糸 輪廻のひみつ」 - 「
本日公休」
「台湾巨匠傑作選2025」予告編
ワン・トンの映画作品
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「台湾巨匠傑作選2025」ワン・トンのインタビュー到着、“赤い柿"が象徴するものとは (ナタリー)
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