映画「
井上ひさし原案の舞台を映画化した本作では、太平洋戦争で熾烈な地上戦が繰り広げられた沖縄・伊江島を舞台に、終戦を知らないまま2年間を木の上で生きた2人の日本兵の姿が実話をもとに描かれる。宮崎から派兵された厳格な少尉・山下一雄を堤、沖縄出身の新兵・安慶名(あげな)セイジュンを山田が演じた。
先行公開された沖縄では週末動員1位を記録した本作。堤は「もちろん大ヒットでうれしいけれど、全国にも広がってほしいと思います」と口にし、平から連絡を受けたという山田は「『映画館に行列ができていて、ほかの作品かと思ったら本作だ』と。戦争に目を向けてくれる人がこんなにもいるのだと感じました」と吐露した。
伊江島で行われた撮影は、実際にガジュマルの木を植樹して行われた。堤が「上に登って見る景色はきれいでした。『ここに守られている』という感覚は、あの木ではなければ生まれなかったもの」と述べると、山田は「3、4日経つと、2人してスルスルと登って自分たちが座れるところや寝転がれるところを自然に探していました。モデルとなったお二人も、ガジュマルの木に対して家のような感覚を持っていたのではないか」と想像する。平はガジュマルを一時保管する場所での出来事に触れ「戦争で亡くなったとみられる方のご遺骨が出てきました。改めて僕らが撮っている現場は戦争の現場だなと。そこで撮っていることで得られる力はあると思いました」と振り返った。
そして平は、“慰霊の日”にあわせてスタッフ一同で黙祷を捧げたと明かし、「沖縄の戦争映画にはつらく悲しいイメージばかりが付いていると思ったので、僕はこの映画を面白いものとして届けたかった。本日より東京から全国に発信したいと思っております」と挨拶。山田も「生きようとする思いが誰かに伝われ!と思いながら撮影をしていました。生き残った実話をベースにしたお話なので、生きていく力をたくさんの人に渡せたら」と続き、小学生の娘を持つ堤は「僕はあまり自分の映画を娘たちには見せませんが、これは見せようと思います。戦争を知るためというよりも、生きることの大切さが伝えられると思います。『木の上の軍隊』は子供たちにこそ観てもらいたい作品です」と力強く語った。
「木の上の軍隊」は沖縄で先行公開中。7月25日より全国で公開される。
映画「木の上の軍隊」第2弾予告
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堤真一「木の上の軍隊」を娘に見せたい、山田裕貴は「生きていく力を渡せたら」 - 映画ナタリー
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