「ミッドサマー」の
未確認生命体が大好きだというゼルナー兄弟だが、中でもサスカッチが一番のお気に入りだそう。「サスカッチは人類と自然界をつなぐパイプ役であり、人間と動物の行動の間にあるグレーゾーンを象徴していると思うからです」とその理由を語る。
1967年には、パターソン・ギムリン・フィルム社がサスカッチの映像を発表し、世界中に大きな衝撃を与えた。その生態には諸説あり、時折議論を巻き起こしている。ゼルナー兄弟は「私たちは、現代と歴史上のビッグフット / サスカッチの伝承されてきた話、霊長類の行動や動物の行動一般からヒントを得ました。彼らの世界にできるだけ自然主義的な感覚を吹き込み、感情的なレベルで親近感を抱かせる実在の生き物として納得してもらえるようにすることが重要でした」と回想する。
本作では、サスカッチのビジュアルにもこだわり、キャストの目以外はすべてを覆う特殊メイクが使用された。撮影前に動き方などの猛特訓を行ったそうで「台本にはセリフはありませんでしたが、サスカッチの身体性やドラマチック / コメディ的な拍子など、非常に細かく設定していました。リハーサルの過程では、キャストはムーブメントコーチと協力して、個々のキャラクターの特徴をさらに明確にし、サスカッチという種全体の身体性や発声に関しても、より一般的なパラメーターを設定したのです」と述べ、「制作の過程で、キャラクターがどのように自分を表現し、情報を伝えるかという点で、サイレント映画の監督と非常に似ていることに気付きました」と振り返る。また本作には、サスカッチの家族に胸を打たれるシーンがあることに触れ「コメディタッチの部分も多いですが、哀愁を漂わせ、生き物たちの苦闘に真剣に向き合い、彼らの旅に感情移入できるような作品にしたかったのです」と説明した。
「サスカッチ・サンセット」は、全国で公開中。
tAk @mifu75
未確認生命体が大好き、「サスカッチ・サンセット」の監督インタビュー https://t.co/3btR81qcAc