本作の主人公は、とある国の国王だった父を殺された王女スカーレット。物語は、その復讐に失敗した彼女が“死者の国”で目を覚ますことから展開される。宿敵に復讐を果たし“見果てぬ場所”にたどり着かなければ、<虚無>となり存在が消えてしまうというこの死者の国で、スカーレットは生きる道を見出すため果てなき冒険を始めるのだった。ティザービジュアルには、純白のドレスを血に染めたスカーレットが、手に鋭い剣を持ちこちらを見つめる姿が収められている。
制作意図について、細田は現在の世界情勢に触れつつ「世界で起こっている出来事を見ると、深い遺恨や復讐心が次々と生まれてしまう状況だと感じています。『復讐』すれば『報復』がある。その連鎖は延々終わらない」「頭では『復讐』のループを断ち切らないといけないと分かっていても、感情的にそんなことが可能なのか? 課題を突き付けられた気がしました。それで“復讐の物語”を作ろうと思ったんです」と語る。YouTubeで公開中の30秒の映像には、スカーレットが多数の兵士を相手に戦う様子や、目線の先にいる人物に「ここは?」と尋ねるスカーレットの声も初解禁された。キャストなど詳細は続報を待とう。
映画「果てしなきスカーレット」特報
細田守 コメント
この作品を考え出したのは2022年3月頃です。
2021年にコロナ禍があり、世界はコロナというウイルスに対し一致団結していたように思っていました。ところが2022年、それが終わりかけたタイミングに世界のあちこちで戦争が起こり、世の中がカチッと悪い方向に変わった感覚がありました。日常だと思っていたものが崩れていく様子を毎日ニュースで僕らは知ることになる。自分自身が生きていること、過ごしている世の中、そして今のこの平和というものは非常に危ういものだと、ショックを受けました。
平和ではない世の中をどうやって生きていくべきなのか、ということの答えを、世界中の人が求めている。答えがあるのかないのかわからないけれども、みんなどうしたら争いが解決するのか、どうしたら僕らは安心して生きていけるのか、という答えをみんな必死に探している。今作品を作るなら、そういうみんなの切実な気持ちに対し、向き合って映画を作るべきじゃないか、というところから「果てしなきスカーレット」という作品を発想したんです。
世界で起こっている出来事を見ると、深い遺恨や復讐心が次々と生まれてしまう状況だと感じています。「復讐」すれば「報復」がある。その連鎖は延々終わらない。どこかでそのループから抜け出さないといけないけれど、簡単に抜け出せるような甘いものではない。映画の中で「復讐」せざるを得ない状況に主人公が追い詰められたら、ないしはもし僕らが追い詰められたとしたら、どのような行動をとるべきなのか? 頭では「復讐」のループを断ち切らないといけないと分かっていても、感情的にそんなことが可能なのか? 課題を突き付けられた気がしました。それで“復讐の物語”を作ろうと思ったんです。
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のんちゃん @kamikilittledj
楽しみです( ; ; )#果てしなきスカーレット
細田守の最新作「果てしなきスカーレット」公開日、ストーリー、特報映像が一挙解禁(コメント / 特報映像あり) https://t.co/NDIj0V9DRE