1944年に発生した対馬丸事件を題材とするドキュメンタリー映画「満天の星」が、7月4日に沖縄で先行公開。8月に全国のスクリーンにかけられるとわかった。
学童疎開船の対馬丸が、アメリカの潜水艦による魚雷攻撃を受けて沈没した同事件。1000人を超える人々が命を落とし、そこには784人の子供たちが含まれていた。当時、甲板員として乗船していた中島高男は7人を救助し、数日間の漂流の末に生還。しかし、その後は厳しい情報統制の中で苦しみ続けた。本作では、中島を祖父に持つ俳優・
監督は“オシアウコ”名義で「ニワトリ★スター」「神在月のこども」をプロデュースした葦澤恒が寿大と共同で務め、ナレーションは
寿大は「戦争体験者がますます少なくなる現代においてどうやって戦争の悲惨さと命の大切さを『実感』をもって後世に伝えていけるのか? 世界大戦から80年たった今もなお、いまだ戦争が絶えず前途有望な若者達は戦地に駆り出され、多くの民間人も未来を担う子供たちも無力のまま命を落としています。こんな状況で良いわけがないのです」とコメント。「映画『満天の星』は、未来のために、『対馬丸』を通して反戦及び世界平和を訴え続けます」と語った。葦澤、田中のメッセージは後掲した。
「満天の星」の配給はNAKACHIKA PICTURESが担う。
※中島高男の高は、はしごだかが正式表記
映画「満天の星」予告編
葦澤恒 コメント
2025年で、戦後80年となり、戦争を体験した世代の方々は、どんどんいなくなっている現代。あと数年すれば、日本人が地の底まで叩きつけられたあの戦争の悲惨さ、愚かさを、直接、体験者の生の声で聞くことはできなくなる。生存者の心に触れられないことが、一体どれほど、この後の時代を生きる者にとって危険なことなのか、考えなくてもわかると思います。まさに、戦争を体験していない僕らの世代は、どのようにして、次世代を担う、次の世代に、戦争の悲惨さ、愚かさを伝えていくのか。その想いを一心に、本作を制作しました。個々が受け止めて、なにかしら、心に感じてもらえるものがあれば、幸いです。
寿大聡 コメント
戦争体験者がますます少なくなる現代においてどうやって戦争の悲惨さと命の大切さを「実感」をもって後世に伝えていけるのか? 世界大戦から80年たった今もなお、いまだ戦争が絶えず前途有望な若者達は戦地に駆り出され、多くの民間人も未来を担う子供たちも無力のまま命を落としています。こんな状況で良いわけがないのです。私は全くもって立派でもなく聖人君子でもなく間違いばかりで誇れる人生を歩んできたとは一切言えない人間ですが、「戦争」は絶対にいけないという事は知っています。映画「満天の星」は、未来のために、「対馬丸」を通して反戦及び世界平和を訴え続けます。皆様是非劇場までお越し下さい。
田中真弓 コメント
1982年に公開された「対馬丸 ーさようなら沖繩ー」では清役をやらせていただき、「満天の星」では、ナレーションを担当させていただきました。諏訪プロデューサーから連絡をもらった時は、とても運命を感じました。そして、心を込めてナレーションをやらせていただきました。「対馬丸で起こったことは、後世に伝えていく必要がある」この作品を語るには、この言葉がピッタリです。
寿大聡の映画作品
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
対馬丸事件の真相に迫るドキュメンタリー公開、当事者を祖父に持つ俳優・寿大聡が共同監督
https://t.co/PgHCXh4ME2
ナレーションは田中真弓が担当(予告 / コメントあり)
#満天の星 https://t.co/nHeMDPVEGp