横尾の実体験をもとに、両親の離婚で心に深い傷を負いながら、別れた父から受け継いだガラス細工工場を営む主人公・亮太の姿を描く本作。妻の妊娠をきっかけに父を探し始める亮太を井浦が、定職に就かず虚言癖のある亮太の兄・章一を大橋が演じている。
このたび発表された追加キャストは8名。横尾の前作「ゆらり」にも参加した遠藤が亮太の妻・友里恵を演じ、兄弟の母親・元子役で
「こはく」は6月21日より、舞台となった長崎にて先行ロードショー。7月6日より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開される。
遠藤久美子 コメント
映画「こはく」は、主人が幼少期に心の奥底に閉じ込めた「想い」を1つ1つ丁寧に向き合うという非常にエネルギーのいる作業を積み重ねた作品です。映画「こはく」を製作する過程で、家族への愛、郷土への愛、映画への愛、仲間や協力者への愛。そして、長崎に眠るご先祖達の愛が主人の作品に沢山注がれていた様に思います。
私は撮影に入る2年前から、主人の想いに寄り添い、過去を共有してきました。痛みも喜びも全て受け止め、家族として生き続ける覚悟を持って、撮影の日々を過ごせたことを役者としても妻としても、幸せに思います。この映画を見終わった時、誰しも自分の中にある、決して忘れる事の出来ない家族に想いを馳せていただけたら幸いです。
木内みどり コメント
父と息子、母と息子、夫と妻、兄と弟。そう生まれたからというだけの関係からそうありたいと願う関係へと、はっきり自覚して選び取ると生きやすくなる。人生がキラキラしてくる。あたたかい映画。母役、うれしかった。
鶴田真由 コメント
私が撮影に入った時には9割以上が撮り終わっている状況でした。それまでに起こった数々の奇跡と役者陣の素晴らしい演技のエピソードを聞いていましたので、とてもプレッシャーを感じました。横尾監督の自伝ともいえる大切な作品に参加できたことを光栄に思います。
嶋田久作 コメント
私見ですが、戦後の日本において父権の低下が進みバブルがはじけた後、90年代半ば頃からは父親捜しが表裏に据えられた物語が多く創られるようになった気がします。それは社会全体が「規範」や「責任主体」、「理想」といったものをはっきりと打ち立てることが出来なくなったことと無縁では無いように感じられます。
この「こはく」では中年に差し掛かる兄弟が、物心つくかつかないかの時期に生き別れた父親を求めて探し歩きます。そして生き別れた父親も自分を父親として確立していないように見受けられる人物で、つまり父権として機能する存在がいないのです。父親を見出せない中で「成熟」することが出来るのか否か。
門外漢なので的外れの恐れは否めませんが、私たちは今後、暗中模索しながら「自立」し「孤独」に耐え、「優しさ」と「寛容」を身につけていかなければならないのかもしれません。脚本を読んで、演じてみてそんな思いがよぎりました。
石倉三郎 コメント
父の愛、母の愛、子供の両親への想い。心に傷を抱えた主人公一家を温かく優しく見守ってきた宮本哲郎を、人々の優しさ溢れる監督の故郷長崎で、参加できたことを嬉しく思います。
塩田みう コメント
「こはく」という作品との出会いは、私にとって生涯忘れられない経験になりました。演じることの大変さと楽しさ等、今まで感じたことがない感覚でした。また、役者の方と現場の方との出会いは、私にとって言葉だけでは表現できないほどの成長になりました。
寿大聡 コメント
今回は映画「こはく」に参加でき本当に心から嬉しく思います。横尾初喜監督は公私ともに長年お世話になっており一番信頼、尊敬している監督でございます。その横尾監督の半生を描いた作品「こはく」に出演出来た事は僕の俳優人生における財産であります。長崎を舞台にした素敵な家族のストーリーを皆様どうぞお楽しみ下さいませ。
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