Netflixシリーズ「イクサガミ」の主演・プロデューサー・アクションプランナーを担当する
今村翔吾による同名小説シリーズをもとにした「イクサガミ」は、明治11年の京都・天龍寺を舞台に、292名の志士たちが木札を奪い合う命懸けの遊戯ゲーム“蠱毒(こどく)”を繰り広げる時代劇。“人斬り刻舟”の異名を持つ主人公・嵯峨愁二郎を岡田が演じた。
岡田は「時代を継承する中で、いいものをどう伝えていくか。今村さんはそういう部分で闘われている作家さんでしたので、時代劇として新たなチャレンジになるなと思いました」と回想。オファーを引き受ける条件は藤井が監督することだったと明かし「黒澤(明)監督が羅生門を作ったときのように、3・40代の若い世代で時代劇に向き合っていきたいなと。藤井監督の協力は絶対に必要だった」と振り返った。
藤井はそんな岡田に目線を送りつつ「彼の主演作(「最後まで行く」)でご一緒したときにすごく勉強させていただいて、波長が合うなと。今まで超えたことのない壁に挑戦できると思いましたし、エンタメをしっかり捉えている今村さんの本も面白かった」と回想。時代劇への挑戦について「岡田さんが横にいてくれれば、時代の変遷においても変わらない精神や美意識を描けると思った。わからないことは全部岡田さんに聞こうという思いで参加しました」と言葉に力を込めた。
大変だったシーンに話が及ぶと、藤井は約300人のキャストを動員したシーンに触れ「この(撮影をしていた)2~3週間は思い出したくもないくらい(笑)」と打ち明け、岡田も「スタッフを入れると1000人くらいを動かしながらの撮影。僕らもプレッシャーでしたし、全員に熱を伝えるのが大変だった」と口にする。藤井が「殺陣があるので、ただエキストラに来ていただくということが難しく、1人ひとりに演出していく。岡田さんが『アクションはこうなんです』と士気を上げてくれたのがうれしかった」と伝えると、岡田は「CGなどで派手な画は作れますが、日本の伝統を反映し『すごい』と思わせるルックとはなんなのかを監督とも相談して。監督から投げられる宿題も多かったですし、『ここはワンカットで』とか無茶も多く(笑)、日々考え続けました」と語った。
撮影時のエピソードにトークが移ると、藤井は「人生で一番撮影時間が長かった作品。親子ほど歳の離れたスタッフ同士でもうまく機能しましたし、課題が見つかったという収穫もあった」と回想。「ミニエピソードで言うと、岡田さんはずっとプロデューサーでいてくれるんで、だんだんありがたみを忘れていくんですよ(笑)。『お疲れ様でした』と渋谷駅で解散したときも『急に放り出されて大丈夫かな』と思ったり」と告げると、岡田は「主演のときは新幹線でもいい席に乗せてもらえますが(笑)、プロデューサーでもあるのでみんなと一緒に行きました」とにっこり。そして「デビューして30年でプロデュースをやらせていただくというのはいいタイミングでしたし、もの作りの醍醐味を味わうことができました」と充実感をにじませた。
最後に岡田は「世界の人に『日本ってかっこいいよね』と言ってもらえるかがテーマ。それを叶えられる作品になっていると思います」と、藤井は「配信作品の進化に目をそらさず、責任は大きかったですが当事者として闘い抜きました。悔いはないなと思います。完成までがんばっていきたいです」と挨拶し、イベントを締めた。
「イクサガミ」は11月より世界独占配信。藤崎ゆみあ、清原果耶、東出昌大、染谷将太、早乙女太一、山田孝之、吉岡里帆、二宮和也、玉木宏、伊藤英明らもキャストに名を連ねた。
※藤崎ゆみあの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
藤井道人の映画作品
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vanesa onix padilla @OnixVanesa
@eiga_natalie 岡田准一と藤井道人の"イクサガミ"、楽しみにしています!物作りの醍醐味、素晴らしいですね。