1945年夏、原爆投下直後の長崎を舞台とする同作では、被爆者救護にあたった若き看護学生・田中スミ、大野アツ子、岩永ミサヲの1カ月間が描かれる。空襲による休校のため帰郷してきた3人は、原爆により焼け野原となった街で未熟ながらも看護学生としての使命をまっとうしようとする。菊池がスミ、小野がアツ子、川床がミサヲを演じた。監督も担当した松本は「被爆した亡き祖父のこと、見守り育ててくれた多くの被爆者の方々に想いを馳せながら、この映画に取り組みました」と思いをつづっている。菊池、小野、川床のコメントは下記の通り。
「長崎―閃光の影で―」は、7月25日に長崎で先行公開。
菊池日菜子 コメント
どれだけ資料を読もうとも、どれだけ想像を膨らませようとも、当時に辿り着けない不安と闘う日々。
これまでのお芝居で得た経験のどれにも、安心できる材料はありませんでした。
そんな中で自分にできることは考え続けること。
役者としてではなく一人の人間として在るべき時間を過ごすことができた、スミとしての記憶を丁寧に大切に抱えていたいです。
松本監督をはじめ、映画「長崎―閃光の影で―」に関わる全ての方々への感謝と敬愛を込めて、これからを精一杯生きていきます。
終戦から80年が経つ2025年の夏。
私たちが生きた1945年の夏をぜひ劇場で観ていただきたいです。
小野花梨 コメント
戦後80年。この80という数字がどこまでも大きくなっていくようにと願いを込めてこの作品に関わらせていただきました。目を背けたくなるような映像が、現実にあったという事実に向き合いながら今自分が生きていることの意味を考え続けるような日々でした。
川床明日香 コメント
この作品に参加することは大きな責任を伴うとともに、私にしかできないものでもありました。
撮影中、ミサヲに心を託す瞬間に出会えたように思います。
役者としてこの瞬間に出会えたことは幸せでしたが、ミサヲとして感じた想いは誰にも感じてほしくないとも思いました。
この作品が私たちの今と未来について考えるきっかけとなりますように。
松本准平 コメント
被爆した亡き祖父のこと、見守り育ててくれた多くの被爆者の方々に想いを馳せながら、この映画に取り組みました。被爆の傷跡を抱え、それでも生き、平和を祈り続けてきた故郷──僕はいつか、戦争の悲惨さと原爆の残酷さ、人間の愚かさと、素晴らしさを描く映画を作りたいと念願してきました。
あの閃光の痛みも、熱線や爆風、放射能の苦しみも、全て決してわかり得ませんが、一人ひとりのキャスト・スタッフの想像力と知性、感性、そして想いに支えられました。特に、原爆に直面した人間の身心を演じるという不可能へと挑み、見事に達成してくれた菊池さん・小野さん・川床さんに心からの敬意と感謝を捧げます。
核兵器は要りません。決して人類に似つかわしくありません。80年前のあの日を二度と繰り返さないために、世界中のあらゆる戦争が無くなることを夢見て、本作が平和への想いを繋ぐバトンの一つとなることを祈ります。
映画ナタリー @eiga_natalie
菊池日菜子・小野花梨・川床明日香の出演作公開、被爆者救護にあたる看護学生描く(コメントあり)
https://t.co/eP2KTxpQNS
#長崎閃光の影で #菊池日菜子 #小野花梨 #川床明日香 #松本准平 https://t.co/Plsk5iTOuA