第37回東京国際映画祭のガラ・セレクションに正式出品されている映画「
本作はデビュー作「こちらあみ子」で脚光を浴びた森井が、中尾太一の詩集「ルート29、解放」からインスパイアされて脚本を書いた物語。主人公は仕事先の病院で出会った女性に、離れて暮らす娘を連れてくるよう頼まれた清掃員のり子だ。ひとりぼっちだったのり子は風変わりな女の子ハルを見つけ出し、これまた奇妙な人たちと出会いながら、姫路と鳥取を結ぶ国道29号線を進んでいく。綾瀬が“トンボ”と呼ばれるのり子、大沢がハルを演じた。
先日レッドカーペットを歩いた綾瀬。初めてとなる東京国際映画祭への参加について「お客さんやマスコミの方々との距離もとても近くて。そういう緊張感もありました。活気もすごくて『あ、これは映画のお祭りなんだな』と感じました」と振り返る。大沢も「すごい緊張しました。初めてだから楽しかったです」と続けた。
のり子のキャラクターについて聞かれた綾瀬は「どこにも属さない。自分の中に大きな宇宙を持っている女性。マイペースとも言えるかもしれないです。そういう、すごく自分を持っている女性だと思ってます」と紹介。同世代である森井とのタッグについては「これまで監督は自分よりも年上の方が多かった。同い年というだけで勝手に親近感というか、一緒に作っている感覚が湧いてきて。話していても感覚的に共感する部分が多く、安心感がありました」と語った。
撮影は基本的に台本通りの順番で実際に国道29号線を姫路から鳥取へ向かうように進んだそうで「のり子とハルの距離感と同じように、私自身も一菜ちゃんと撮影が進むに連れて仲良くなっていて。そこは役にも通じてます」と述懐。「森も多くて、道にたくさんのカエルが歩いてたり……歩いてるというか、いたりして(笑)。いろんな昆虫もいて、それを一緒に採ったりしてどんどん仲良くなっていきました」と明かした。
10月中旬の完成披露試写会の際に、綾瀬へと当てた手紙に「今度はうちにごはんを食べに来てください」と書いていた大沢。これはすでに実現したそうで、綾瀬は「すぐに一菜ちゃんが日程を聞いてくれて。お母さんの手料理をいただいて、すごく楽しかったです。監督も一緒にババ抜きをしたり」と笑みをこぼす。「お母さんが喜んだんじゃないですか?」と聞かれた大沢は「けっこう喜んでました」と素直に話して、笑いを誘った。
森井は、綾瀬と大沢について「今改めて思うと、2人ってどこか似ているところがあったのかもしれない。まっすぐ。唯一無二というか、どこにも属していない感じがします。のり子とハルとして出ていただけて本当によかったと思ってます。どこか共通点があると思いますね」と話す場面も。この言葉にうれしそうな顔を見せた大沢は、綾瀬との共演の感想を聞かれ「のり子はセリフがなくても、目で自分の気持ちを表現してる。すごくいいなと思って、自分もできるようになりたいなと思いました」とコメント。一方の綾瀬は「私は一菜ちゃんと最初に対面でお芝居したときに、一菜ちゃんの目力にすごくびっくりして。なんか吸い込まれそうになりました」と称賛の言葉を向けた。
最後に森井は「たくさん不思議なことが起こる映画です。僕の思いとして、その不思議さを、まるごと楽しんでもらいたいなと思って作りました。心をやわらかくして観ていただけたらうれしいです」と呼びかけ、舞台挨拶を終えた。
「ルート29」は11月8日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
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【映画『ルート29』ワールドプレミア】綾瀬はるか、大沢一菜の目力に“吸い込まれそうに” 東京国際映画祭で上映 https://t.co/qpUe0BhPyM
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