富田望生が映画初主演、阪神淡路大震災の年に神戸で生まれた女性の物語「港に灯がともる」

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連続テレビ小説「ブギウギ」に出演中の富田望生が映画初主演を務める「港に灯がともる」の製作が明らかに。阪神・淡路大震災の年に兵庫・神戸で生まれた1人の女性とその家族の物語がつづられる。

映画「港に灯がともる」リリースビジュアル(撮影:平野愛)

映画「港に灯がともる」リリースビジュアル(撮影:平野愛)

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本作は1995年の震災の1カ月後に神戸の長田で生まれた在日韓国人3世・金子灯(あかり)を主人公に、彼女の2013年の高校卒業から12年間に及ぶ模索の日々を神戸の喧騒を舞台に紡ぐオリジナルストーリー。NHKのドラマとして制作され、のちに映画化もされた「心の傷を癒すということ」の制作チームが中心となり、震災から30年の節目となる2025年の1月公開を目指す。

震災後、長田を離れて仮設住宅に移り、その後は復興住宅で暮らした灯の家族。震災で家も仕事も失い、家族の生活は荒廃していった。幼い頃から家族との確執を抱え、なぜこの家に生まれてきたのかと自問し、家を飛び出すことばかり考えてきた灯。彼女は双極性障害を発症しながら、回復を目指し、希望を探し続ける日々を過ごす。時を経て障害との付き合い方がわかってきた灯は、新しい職場で長田区にある丸五市場の再開発計画に関わることに。コロナ禍を経て、長い時間をかけ人生にかすかな光を見出していく。

福島県いわき市出身の富田は、東日本大震災をきっかけに生まれ育った故郷を離れた経験を持つ。彼女は3月から始まる神戸での撮影に向けて「灯という女の子は様々な揺らぎを抱えています。彼女と向き合うには、頑張りますの言葉だけではきっと難しい。いつぞやと変わりなく、ゆっくり優しく見つめてくれるチームと、この身を以て、丁寧に紡いでければと思います」と語っている。

製作するのは、2021年から映画「心の傷を癒すということ」の上映活動を日本各地で続け、2023年に映像制作会社として立ち上がったミナトスタジオ。「心の傷を癒すということ」や連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」を手がけた安達もじりが監督を務める。脚本は川島天見と安達、プロデュースは城谷厚司と安成洋が担当。

富田望生 コメント

初めて立った神戸で、再び会うことが叶った方々に「灯ちゃんを託します」と伝えられた際、願ってもない巡り合わせが突然訪れることがあるのだと、大変驚きました。
灯という女の子は様々な揺らぎを抱えています。彼女と向き合うには、頑張りますの言葉だけではきっと難しい。いつぞやと変わりなく、ゆっくり優しく見つめてくれるチームと、この身を以て、丁寧に紡いでければと思います。
映画「港に灯がともる」どうぞ宜しくお願い致します。

安達もじり(NHKエンタープライズ)コメント

NHK土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」を制作してから4年が経ちました。同作の劇場版化にご尽力いただいたみなさんから、神戸を舞台に、心のケアをテーマにした映画を撮りませんかというお声がけをいただきました。脚本の川島天見さんやプロデューサー陣と長い時間をかけて温めてきた物語です。神戸での取材でお聞きした話は、考えさせられることがあまりにも多くありました。震災で家や仕事を失い「わが町」を追われた被災者たちの、その後の長い年月に及ぶいろんな苦悩もお聞きしました。町は復興しても、心の傷はすぐに癒えるものではないということも、改めて痛感しました。「人が人として生きること」とは何なのか、その根源的な問いを前に、日々悩みながら製作準備を行っています。いろんなルーツをもつ人がともに生きる文化を育んできた神戸だからこそ伝えられるメッセージを、作品の中でしっかり表現し、届けていきたいと考えています。
富田望生さんという、真摯に作品に向き合い、人が生きることを真っすぐに表現する力を持った素晴らしい俳優さんをヒロインにお迎えすることができて心震えています。この映画「港に灯がともる」という作品を通して、一人でも多くの方に、神戸で出会った皆さんの思いが届くことを願っています。

合同会社ミナトスタジオについて

関西に縁のある有志が集い、神戸を本拠地として2023年に立ち上げたスタジオ(映像制作会社)です。私たちは、2021年から映画「心の傷を癒すということ」の上映活動を日本各地で続けてきました。そして、阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめとした災害で今もなお苦しんでいる人々が大勢いらっしゃるということ、そして映画がその方々の心に寄り添い、「癒し」になっていることを感じてきました。
戦争や災害、病気など、様々な苦しみが絶え間なく襲ってくる現代において、人の心に寄り添う映像作品を作ることで、その苦しみをやわらげ、生きづらさを減らすことができるのではないか。そういう作品を作り、日本中、そして世界中に届けていきたい、というのが私たちの願いです。
精神科医・安克昌さんはその著書「心の傷を癒すということ」の中で、「今後、日本の社会は、この人間の傷つきやすさをどう受け入れていくのだろうか。傷ついた人が心を癒すことのできる社会を選ぶのか、それとも傷ついた人を切り捨てていくきびしい社会を選ぶのか……」と問いかけました。
人々が寄り添い合いながら心を癒すことができるあたたかい社会の実現を目指し、それに貢献する映像作品を、日本、そして世界に向けて作り、届け続けていきます。応援のほど、よろしくお願いいたします。

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読者の反応

佐々木敦規 @atsunorisasaki

望生ちゃん素晴らしい。頑張って欲しい! https://t.co/61kCc9rGVY

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