ジブリポスターを再現できる「金ローとジブリ展」、フライデーおじさんがお出迎え

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展覧会「金曜ロードショーとジブリ展」が6月29日から9月24日にかけて東京・天王洲の寺田倉庫で開催。開幕に先立ち本日6月28日にマスコミ向けの内覧会が行われた。本展では日本テレビ系の映画番組「金曜ロードショー」の歩みをたどりながら、スタジオジブリ作品の魅力を紹介。鈴木敏夫が開会セレモニーで「これまでと違う参加型。エンタテインメントに徹している」と語った内容をレポートする。

「金曜ロードショーとジブリ展」入口付近で来場者を出迎えるフライデーおじさん。 (c)Studio Ghibli

「金曜ロードショーとジブリ展」入口付近で来場者を出迎えるフライデーおじさん。 (c)Studio Ghibli

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フライデーおじさんが登場する「金曜ロードショー」のオープニングより。 (c)Studio Ghibli

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入口では宮崎駿が生み出し、1997年から2009年まで番組オープニングに登場していた“フライデーおじさん”がお出迎え。続くシアタールームでは、「耳をすませば」の監督である近藤喜文が演出、久石譲が音楽を手がけたおなじみのオープニングから始まる5分の映像が上映され、鈴木による証言で、宮崎との出会いから「金曜ロードショー」での「となりのトトロ」初放映までを振り返っている。今ではジブリの代表作とも言える人気作品だが、1988年の初公開時は興行が振るわず、テレビ放映から人気に火がついた作品であったことを述懐。放送の開始時刻が21時であったことから、放送中は「こんな遅い時間に放送したら、子供が眠れないじゃないか」といった苦情も多数寄せられたという。

「金ローとジブリと日テレ」に協力した13人の証言者たち。 (c)Studio Ghibli

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シアタールームを出ると、「金曜ロードショー」が始まった1985年を起点に、宮崎の新作「君たちはどう生きるか」が封切られる2023年までの歩みを一気にたどるコーナーが展開。「金ローとジブリと日テレ」と題して、13人の証言から作品が放送された時代の記憶と記録を通じて映画の魅力に迫った。流行語、人気の映画やドラマ、マンガ、ゲーム、ベストセラー、ファッションなど、その時々の社会や世相とともに、金ローとジブリの40年近くにわたる蜜月が紹介される。展示には宮崎が日本テレビ開局40周年を記念してキャラクターデザインを手がけたマスコットキャラクターの“なんだろう”も登場。1992年から2012年まで現役だったが、今回の展示で久しぶりの復活を果たしている。

「ジブリ映画ポスタースタジオ」のコーナーより「魔女の宅急便」のフォトスポット。 (c)Studio Ghibli

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日本テレビの映画部でジブリ作品の放映に関わり、「魔女の宅急便」から製作に参加した奥田誠治は、展示の中で「金曜ロードショー」でジブリ作品を放送する際の“ルールのようなもの”を説明。「風の谷のナウシカ」を1985年に特別番組としてテレビ初放映し、翌1986年に「金曜ロードショー」で放送した際に、視聴率が下がってしまったそう。この経験を踏まえて、長年ジブリ作品を放送するうちに、作品の新鮮味を損なわないために、どの作品も放送には2年間のインターバルを設けるようになったという。ほかにも地上波だけの放送、ノーカットでの放送が挙げられていた。2003年の「千と千尋の神隠し」初放送の際は社内でプロジェクトチームを立ち上げ。受験の時期を避けるなど、視聴者の生活習慣を考えながら最適な放送日(2003年1月24日)を選び、同番組歴代最高となる視聴率46.9%を記録した。現在番組のチーフプロデューサーを務める北條伸樹は、ジブリが制作部門を解体していた2017年の時点で、旧作を今まで以上に大事していく必要があると考え、放送回数を減らす方針になっていることも明かしている。

「ジブリ映画ポスタースタジオ」のコーナーより「もののけ姫」のフォトスポット。 (c)Studio Ghibli

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「金ローとジブリと日テレ」を抜けた先の階段を上がると、2階ではジブリ作品のポスターの中に飛び込んで主人公のように撮影できるフォトスポットが展開。「魔女の宅急便」ではキキが佇むグーチョキパン店のディスプレイが再現され、「もののけ姫」では山犬・モロの君の巨大なオブジェが設置された。撮影にお勧めの位置は椅子で示されており、説明パネルではフライデーおじさんがポーズや表情などを教えてくれる。2作のほか「千と千尋の神隠し」「借りぐらしのアリエッティ」「猫の恩返し」「崖の上のポニョ」 のポスター再現撮影を楽しむことができる。

「ジブリの幻燈楼」のコーナーより。 (c)Studio Ghibli

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「ジブリの幻燈楼」のコーナーで映写機を回すフライデーおじさん。 (c)Studio Ghibli

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「風の谷のナウシカ 王蟲の世界」より。 (c)Studio Ghibli

「風の谷のナウシカ 王蟲の世界」より。 (c)Studio Ghibli[拡大]

1階に戻り進んだ先では、「ジブリの大博覧会」富山展のために制作された「ジブリの幻燈楼」が東京で初お目見え。キャラクターをモチーフにしたガラスに光が照射され、忙しなく走るネコバスや空を飛ぶトトロなどの影が壁面や天井へ映し出された。ジブリ作品のテーマ曲と鮮やかな光に包まれた幻想的な光景が広がっている。部屋の隅には、映写機を回すフライデーおじさんのオブジェも。幻燈楼の光をフライデーおじさんが映写した映像に見立てるような配置になっており、本展ならではの遊び心に満ちたコラボが実現している。グッズコーナーを挟んで最後に展開されるのは、造形作家・竹谷隆之らによる造形物をもとに「風の谷のナウシカ」に登場する“腐海“を表現した「風の谷のナウシカ 王蟲の世界」。倉庫を生かした巨大な薄暗い空間で、目を光らせた王蟲が中央に鎮座し、来場者を圧倒していた。「王蟲の世界」ではアプリを使った大迫力のAR映像も楽しめる。

「金曜ロードショーとジブリ展」ではフライデーおじさんやなんだろうをモチーフにした多数のオリジナルグッズも購入可能。チケットはローチケ、日テレゼロチケで販売中だ。10月7日から2024年1月28日にかけて富山・富山県美術館で巡回開催される。なお「金曜ロードショー」では7月7日に「風の谷のナウシカ」、7月14日に「コクリコ坂から」、7月21日に「もののけ姫」をオンエア。この夏の放送では、フライデーおじさんが登場するオープニングが復活することも決まっている。

金曜ロードショーとジブリ展

東京展

2023年6月29日(木)~9月24日(日)東京都 寺田倉庫 B&C HALL / E HALL
開館時間 10:00~20:00 ※日時指定予約制。最終入場は19:30
通常チケット:大人 1800円 / 中・高校生 1500円 / 小学生 1100円
特典付きチケット:大人 2700円 / 中・高校生 2400円 / 小学生 2000円

富山展

2023年10月7日(土)~2024年1月28日(日)富山県 富山県美術館
※日時指定予約制
※詳細は後日発表

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【金曜ロードショーとジブリ展】「魔女の宅急便」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「借りぐらしのアリエッティ」「猫の恩返し」「崖の上のポニョ」のポスター再現撮影を楽しめるhttps://t.co/R37IOUKFi5 https://t.co/O80aGNDUz0

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