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劇団・
まず藤谷は「ミコト役の藤谷理子です」と3度繰り返し挨拶し、中川から「自己紹介がループしてる!」とツッコミを入れられる。近藤は「2年半ほど前に京都のほうに移住した」と明かし、「交通費と宿泊がいらないということでオファーいただきまして、移住してよかったなと思いました(笑)」と冗談を飛ばす。「気まずい暴露がいろいろ行われましたけど」と笑った山口は、同劇団の長編映画「ドロステのはてで僕ら」に言及。同じく“2分”をテーマにした「ドロステのはてで僕ら」が国内外で好評だったことを受け、今作を製作するに至ったと語った。
脚本の感想を聞かれた藤谷は「私はこの舞台になった貴船出身でして、よく知っている土地」「脚本にはキャラクターがどこにいるかの図解が載っているんですが、読むとロケーションが浮かぶわけですよ。普段、映画でも脚本を読んでロケーションが浮かぶってあまり経験しないことなので、不思議だなあと思いました。脚本がすごく面白くてガーッと読んでしまいましたね」と返答。鳥越は「念願のヨーロッパ企画さんの作品だったので、1人で家でニタニタしながら脚本を読んでいました。相当気持ち悪かったと思います」と喜びを表す。
入浴中にタイムループに巻き込まれる役を演じた中川は「最初、上田の話では『裸ですが、すごくおいしい役です』ということだった。『おいしい役ならいいだろう』と出たんですが、10年に一度の大寒波が起きましてとっても寒かったです」とこぼしつつ「ただ風邪は引かなかったです。(旅館の)ふじやさんのほうでお風呂を毎日温めていただきました。大浴場に俺1人、“中川専用風呂”をご用意いただいていたので全然大丈夫でした!」と現場を回想した。また近藤は「とても脚本が面白くて、『これは絶対にヒットするんじゃないかな』とは思っていました」と言って観客席を見渡し、「こんなに集まっていただいて。僕は出ているだけなんですけど、実はちょっと感無量でございます」と口にした。
1回のループが実際に2分間になるよう撮影したため、苦労も多かったという。山口が「『ごめんなさい、10秒オーバーしたのでNGです』とか『5秒ショートしたのでもう1回お願いします』とか延々やっているんです」と言うと、鳥越は「『本当にループを抜け出せへんねや』と実体験しているような感じでした(笑)」、中川は「芝居がよかったかどうかじゃないんですよね。『いい芝居ができた!』と思っても、2分を超えていたらダメだから。判断してるのは監督じゃなくて時計なんですよ!」と続けた。
藤谷は「つい数カ月前までは皆さんの前に立つどころか、観ていただくことすらあきらめかけていたくらいなんです。こんな世界線があるなんて思ってなかったくらいですから、今こうやって『リバー、流れないでよ』をお届けできることが本当に本当に幸せでたまりません」、鳥越は「大寒波もあって撮影が中断になったりしたんですが、現場で上田さんがその場に応じて脚本を書き換えて、奇跡のような作品に仕上がりました」と述懐。中川は自身のこれまでの俳優活動を思い返しながら「僕らヨーロッパ企画は今年で25周年。この『リバー、流れないでよ』は、本当に人生を変えるくらいの熱を持って作りました。そしてひょっとしたら人生が変わるんじゃないかと思うくらい、面白いものができたと僕らは思っています」と自信をのぞかせた。
近藤は「6月に公開することは決まっていました。そこで絶対公開しなきゃいけないのに、みんなのスケジュールがなかなか合わなかったり、いろんなことがあって」と紆余曲折を語りつつ、「僕はひげを生やしていたんですが、違う撮影が入っていて、どうしてもひげを落とさなきゃいけなくて。メイクさんの力でひげを生やしていただきました。映像で観ても全然わからないと思うんです。本当にスタッフキャストが一丸となった作品です」と力を込めてアピール。山口も「非常にニッチな作品であるとは思っているんですけれども、世界に向けて放っても自信を持てるようなエンタテインメント作品だと考えています」「リメイクすることも難しいような、唯一無二のタイムループ作品ができあがった。最初に目撃していただいた皆様には、数年後に自慢していただけるような機会にできればと思っています」と胸を張って思いを伝えた。
「リバー、流れないでよ」は全国で順次公開中。なお6月23日には東京・下北沢トリウッド、京都・京都シネマ、TOHOシネマズ 二条でも舞台挨拶が行われた。今後も全国各地でヨーロッパ企画メンバーによる舞台挨拶ツアーが実施される。
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映画ナタリー @eiga_natalie
【舞台挨拶レポート】ヨーロッパ企画・山口淳太が新作映画に大きな自信「唯一無二のタイムループ作品」(写真14枚)
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