三島由紀夫ファン、アリ・アッバシが日本のファンに向け「聖地には蜘蛛が巣を張る」語る

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聖地には蜘蛛が巣を張る」の監督を務めたアリ・アッバシのメッセージ動画がYouTubeで公開された。

アリ・アッバシのメッセージ動画より。

アリ・アッバシのメッセージ動画より。

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「聖地には蜘蛛が巣を張る」ポスタービジュアル

「聖地には蜘蛛が巣を張る」ポスタービジュアル[拡大]

本作は2000年頃にイランのマシュハドで16人もの犠牲者を出した娼婦連続殺人事件から着想を得たクライムサスペンス。事件を覆い隠そうとする不穏な圧力の中、危険を顧みずに犯人を追い始める女性ジャーナリストのラヒミをザーラ・アミール・エブラヒミが演じた。

「ボーダー 二つの世界」で注目を集め、最近ではHBOドラマ「THE LAST OF US」の第8話と最終話の演出を手がけたアッバシ。現在は新作の準備に奔走中のため、デンマーク・コペンハーゲンより日本のファンに向けてメッセージを寄せた。

「聖地には蜘蛛が巣を張る」メイキング写真

「聖地には蜘蛛が巣を張る」メイキング写真[拡大]

到着した映像の中で、アッバシは「日本の観客にとって興味深いかもしれない」と切り出し、「伝統的な考え方として、特に男性に多く暴力的行為と実存主義が結び付いている。例えば『タクシードライバー』の(主人公)トラヴィス・ビックルのように」と例を提示。また「僕は10代の頃、三島由紀夫の大ファンで小説を何冊か読んでいたんだ」と告白する。「三島の事件や性格をよく知らないけれど、ここには類似点があると思う」と指摘し、「よりよい社会という大義のために自分を犠牲にして、浄化のために暴力的行為を犯す。僕は本作の犯人サイードも同じ心理状態だったと思うんだ」と持論を展開した。

「聖地には蜘蛛が巣を張る」は東京・新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、TOHOシネマズ シャンテほか全国で公開中。

※「聖地には蜘蛛が巣を張る」はR15+指定作品

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(c)Profile Pictures / One Two Films

読者の反応

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YasuhikoIda @Cytl1223

三島由紀夫ファン、アリ・アッバシが日本のファンに向け「聖地には蜘蛛が巣を張る」語る(メッセージ動画あり) https://t.co/xOMGpNuqaN
解説聞いてたら観たくなってきた
「ボーダー」の監督なんだ
#DOMMUNE

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