「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」などで知られる
本作の舞台は、水を失った摩訶不思議な砂漠の世界・サンドランド。悪魔の王子ベルゼブブが魔物のシーフ、人間の保安官ラオと奇妙なトリオを組み、砂漠のどこかにある“幻の泉”を探して危険な旅に出るさまが描かれる。
原作マンガは、鳥山が冒頭から結末までアシスタントなしで描き上げたもの。「ドラゴンボール」連載終了後の2000年に、週刊少年ジャンプにて短期集中連載された。2022年には、ジャンプフェスタ2022にて映像化プロジェクトの始動がアナウンスされていた。
鳥山は、23年を経て映画化されることについて「これを楽しいって言ってくれる人って、まさに僕にとっては、わかってる神ファン!って感じじゃないでしょうか」とコメント。制作中の映像に関しては「まさか映像化されるなんて思ってもみなかった上に、このクオリティですから、この時点で夢のようです」と言及した。
なお映画化の情報は、本日3月22日が国連が定めた“世界水の日”であることにちなんで発表された。
「
鳥山明 コメント
「SAND LAND」はいつどのように誕生したか
「ドラゴンボール」も終わり、いろいろ短編や読み切りも試してみたし、最後のつもりで今の自分を出し切った作品を描いてみようと思いました。
今思っても、コミックス1巻分限定とはいえ、週刊連載だったのにアシスタント無しで、すべて一人だけでよく描いたな。って自分で驚きます。
(「COWA」が一番と知りつつ)「SAND LAND」がもっとも好きな作品と言い切れる部分は
自分でマンガを描く場合、好みなのは地味目で軽い内容。という受けにくいもの。
じつはこれでも、軽いって部分を抑え、頑張って真面目なストーリーにしたつもりなんですよ。
理屈からいえば、自分の最新作のマンガが一番好きなはずです。
しかし今から思えば、少なくても画力と気力はこの「SAND LAND」を描いたあたりはスゴかったなって感じがします。
本作の独自の魅力や特徴
「SAND LAND」は、ペン入れした紙原稿をスキャンしてPCに取り込み、ソフトを使ってベタ塗りや自作のトーンを貼って仕上げました。
たぶんほとんど寝てなかったんじゃないかな…。
全話描き終えた後、デビュー前から使っていた愛用の木製ペン軸を失くしてしまいました。
ナイフやサンドペーパーであれこれ削ったり、使っているうちにすり減ったりして長い時間をかけて手に馴染んだペン軸でした。
新しいペン軸を買って、あれこれ削ってみたものの、どうもしっくりきません。
以降、マンガをほとんど描かない言い訳にしています(笑)
キャラ、メカ、世界観、ストーリーが凝縮された“鳥山色”がとても強い作品と評されることをどう思うか
たしかにそうかもしれませんね。読者のことももっと考えなきゃいけないのに、好みを優先してしまった気がします。プロ失格かもしれません。
23年経って映画化されることについて
これを楽しいって言ってくれる人って、まさに僕にとっては、わかってる神ファン!って感じじゃないでしょうか。
現状の制作中の映像などを見て
拝見したのはまだまだ未完成な部分が多い映像でしたが、それでも非常に高いクオリティは十分に感じられました。
まさか映像化されるなんて思ってもみなかった上に、このクオリティですから、この時点で夢のようです。
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
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