「ドラゴンボール超 ブロリー」|宇宙最強は誰だ!?サイヤ人VSサイヤ人の“超”次元バトルにクリエイター6名が大興奮!

テレビアニメ「ドラゴンボール」シリーズの劇場版第20作となる「ドラゴンボール超 ブロリー」が12月14日に全国公開された。本作では、孫悟空とベジータの前に最強のサイヤ人・ブロリーが登場! 再びよみがえったフリーザも巻き込み、3人のサイヤ人たちが壮絶バトルを繰り広げる。原作者の鳥山明が脚本とキャラクターデザインを担当し、三浦大知が主題歌を手がけた。

この特集では、本作を鑑賞したシンガーソングライターの大石昌良、俳優・彫刻家の片桐仁、映画監督の小林勇貴、ゲームクリエイターの小高和剛、アクション監督の下村勇二、アニメーション監督の藤田陽一といった多彩なジャンルで活躍するクリエイター6名の感想コメントを紹介。いずれも子供の頃から「ドラゴンボール」に慣れ親しんでいたという6名から、熱いコメントが寄せられた。

文 / 山里夏生

大石昌良(シンガーソングライター)

1993年、僕の中学の学年男子中に飛び交ったフレーズがありました。「ブロリーやべぇ」でした。
あの伝説の最強サイヤ人が現代版にリメイクされて帰ってくるということであの日の少年心を躍らせながら鑑賞させていただきましたが、劇場最新作を観た僕の感想は「ブロリーさらにやべぇ」でした。何がやべぇってまず、その強さがやべぇ。そしてそれを伝える迫力のある戦闘シーンの作画がやべぇ。「強さ」にスポットライトを当てすぎて破綻しがちな物語が、ちゃんとしなやかに着地している脚本がやべぇ。キャストのみなさんの演技もやべぇ。ブロリー、さらにやべぇ。現代ドラゴンボールの劇場版のクオリティーの高さは「復活の『F』」でも折り紙付きですが、ブロリーさらにやべぇことになってます。
この臨場感と感動はぜひみなさんも劇場で体感してください!

大石昌良(オーイシマサヨシ)
大石昌良
2001年にSound Scheduleのボーカル&ギターとしてメジャーデビュー後、2008年にソロデビュー。アニソンシンガー「オーイシマサヨシ」名義でTom-H@ckとのユニット「OxT」を結成。アニメ「オーバーロード」や「SSSS.GRIDMAN」の主題歌を担当。作詞作曲を手がけたアニメ「けものフレンズ」の主題歌「ようこそジャパリパークへ」が大ヒットを記録した。2019年1月から放送される同作の続編では、オープニングテーマ「乗ってけ!ジャパリビート」の作詞作曲も担当する。
小高和剛(ゲームクリエイター)

ドラゴンボールを観るのは10年ぶり? いや15年ぶり?
とにかく久しぶりだったのだけれども、そんな僕にぴったりの映画でした。
壮大なスペースオペラのように始まる冒頭では、まるでハリウッド映画のようなスケール感に夢中になっている内に、色々な設定を思い出させてくれます。
で、準備万端になったところで「オッス!」とあいつが現れると、懐かしの旧友に会ったみたいに僕は思わずニヤリとしてしまいました。
後はもうスクリーンに釘付け。
とんでもないバトルシーンがこれでもかと繰り広げられるんですけど、メチャクチャ動き回るし、描き込みもすごいし、攻防のアイデアも最高なので、是非どこかの劇場でスロー上映会をやって欲しいと思います!
とにかく、久しぶりに会う悟空はやっぱりぶっ飛んでいて、久しぶりに会うベジータは世話焼き女房のようで、おまえらは相変わらずだなーという懐かしさもありつつ、映像表現自体はとても新しく、新旧どちらの観客の期待にも応えられる「国民的殴り合い映画」になっていました。

小高和剛(コダカカズタカ)
小高和剛
1978年生まれ、東京都出身。トゥーキョーゲームス代表。ゲーム「ダンガンロンパ」シリーズの原作シナリオを手がける。同シリーズの小説版の執筆や、マンガ版・アニメ版のシナリオ監修も担当した。現在、2020年発売予定のPC向けゲーム「デスマーチクラブ」などを制作中。原作を担当している「ギャンブラーズパレード」が週刊少年マガジンで連載中。
下村勇二(アクション監督)

バトルシーンのカメラワークやカット割りは、ハリウッドの某コミック原作映画を凌駕する迫力! 我々実写作品のアクションでも参考になる見せ方ばかり。しかし、そんな事どうでもイイ! サイヤ人同士のプライドをかけた超絶バトルは、我々の想像の遥か上をぶっ飛びすぎて、瞬きしてる間に置いていかれる。彼らの戦いを目撃するために必死にしがみつくのに精一杯。見終わった後は、呆然として心地よい疲労感が残る……サイヤ人の前では、人間は無力なのだ。とにかく劇場でこの迫力を体感するべし!

下村勇二(シモムラユウジ)
下村勇二
1973年生まれ、鹿児島県出身。「VERSUS ヴァーサス」でアクション監督デビュー後、ドニー・イェンに師事。「アイアムアヒーロー」「BLEACH」など佐藤信介の作品に多く参加している。「デビルメイクライ」シリーズなどでゲームのムービー監督を担当。映画「デス・トランス」「RE:BORN リボーン」では監督も務めた。
片桐仁(俳優・彫刻家)

小学生の時以来、劇場版のドラゴンボールを映画館で見ましたが、「これぞドラゴンボール!」という、スクリーンならではの圧倒的肉弾戦は、今まで見たどの戦いよりも強烈!
カチッとしたCGと、手描きっぽい処理を織り交ぜたスピード感が素晴らしく、映画の記憶は「ずーっと闘ってたなー!」でしたが、あっという間の100分でした!
あと、「地球が発泡スチロールみたいだなー」と思いました。
ブロリーは“よく分からないけど超強い”キャラクターだと思っていたら、細かいサイヤ人のストーリーが描かれていて、かなり可愛らしくなっています。
かわいいと言えば、ベジータ。もうブルマへの愛情強すぎ! 悟空へのライバル心も、完全に愛!
愛の王子ベジータ……。

片桐仁(カタギリジン)
片桐仁
1973年11月27日生まれ、埼玉県出身。多摩美術大学卒業。現在、俳優・声優業のほか、彫刻家としても活躍、毎年個展を開催している。主な出演作にはドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」「ブラックスキャンダル」、映画「アイアムアヒーロー」「ラーメン食いてぇ!」などがある。現在、舞台「No.9-不滅の旋律-」に出演中。
小林勇貴(映画監督)

白目の野蛮人の大暴れを延々と観続けさせてくれる大サービス! 際限なく何万種類も登場する強さ表現の数々に驚きました。特にAIが作った背景の中での戦闘シーンのぶっ飛び具合は衝撃的で忘れられません! なに!? なんですかあれは!
昔の映画であったブロリーがドロドロになるやつが観たいので、今から続編希望です!!

小林勇貴(コバヤシユウキ)
小林勇貴
1990年9月30日生まれ、静岡県富士宮市出身。「Super Tandem」「NIGHT SAFARI」「孤高の遠吠」が各賞を受賞し、2017年に「全員死刑」で商業映画デビューを果たす。テレビドラマ「GIVER 復讐の贈与者」のメイン監督、NGT48「春はどこから来るのか?」のMV監督も担当。
藤田陽一(アニメーション監督)

気合入った作画、美術、CG、演出を駆使して
戦って! 戦って! 戦って! 戦って! 戦って! 戦いまくる!
戦闘民族サイヤ人にだけ許された超ストロングスタイルムービー!
気が付けば手に汗握り、妙な脳汁が出てました。
「ドラゴンボール」っていう超メジャータイトルにして、かなりのエクストリーム肉弾アクション大作!
大画面、大音量で見ないのもったいないです!

藤田陽一(フジタヨウイチ)
藤田陽一
1978年1月14日生まれ、兵庫県出身。サンライズに入社後、テレビアニメ「銀魂」で監督デビュー。監督作に「劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ」、テレビアニメ「貧乏神が!」「おそ松さん」「クラシカロイド」などがある。2019年3月15日には「えいがのおそ松さん」が公開。
最強のサイヤ人・ブロリーとは?

劇場版のオリジナルキャラクターとして過去3作品に登場したブロリー。過去作では“伝説の超サイヤ人”に変身し、悟空ですら単独では勝てない最強の存在として観る者を震撼させた。今なお国内外で高い人気を誇るブロリーを、本作では鳥山明自らがリニューアル! スケールアップした強さはもちろんのこと、心優しい一面を持ったキャラクターとして、より魅力的に生まれ変わっている。

父から子へ。受け継がれるサイヤ人の魂!

本作では、悟空、ベジータ、ブロリーというまったく違う運命をたどった3人のサイヤ人のルーツが紐解かれる。ブロリーを追放したベジータ王の企み、ブロリーの父・パラガスの執念、そして悟空の両親バーダックとギネが託した思い。「ドラゴンボール」の始まりに至るまでの物語が、壮大なスペースオペラのように描かれる。まだ幼い悟空たちの姿も確認できるぞ!

圧倒的なスケールで描くバトルシーン

悟空、ベジータ、ブロリーにフリーザも加わって繰り広げられるバトルシーンは、監督の長峯達也が数百枚を超えるアクションコンテを凝縮して作り上げた。戦いながら強くなるブロリーに、悟空とベジータは“超サイヤ人”や“超サイヤ人ゴッド”などへ姿を変えながら立ち向かう。さらに悟空とベジータがフュージョンしたゴジータも参戦!? 白熱するバトルの行方をぜひスクリーンで目撃してほしい。