「虎の洞窟」監督の野村萬斎、主演・窪田正孝を絶賛「彼自身が虎になった」

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オムニバス作品「アクターズ・ショート・フィルム3」の1本「虎の洞窟」で監督を務めた野村萬斎、プロデューサーの射場好昭が、2月19日に東京のユナイテッド・シネマ豊洲で行われた舞台挨拶に登壇した。

野村萬斎

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「虎の洞窟」は、ウィリアム・シェイクスピアの「ハムレット」と中島敦の「山月記」をモチーフに、現代の孤独な青年の心象風景が描かれた1編。周囲から「社会のゴミ」と罵られ、自分の居場所を見出せない男が、ある日不思議な声に誘われて外に駆け出し、自分が虎になっていると気付く物語だ。窪田正孝が主演を務め、そのほか勝村政信、梶原善、野村裕基、野村太一郎も参加している。

「虎の洞窟」ビジュアル

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監督業の依頼を受けたことについて萬斎は「いつかは監督をしてみたいという思いがありました。射場さんからお話をいただいたときにはほとんど入れ食い状態でパクッと飛び付いた感覚でございました」と話す。狂言師である彼が本企画に変化をもたらすことを期待してオファーしたという的場は「アップデートどころか、破壊と創造みたいな現場にいられてとても楽しかったです」と制作の様子を語った。

野村萬斎

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撮影については「ほとんどインプロヴィゼーション(即興)でした」と、現場で生まれたアイデアも取り入れたことを明かした萬斎。彼はカメラマンとの打ち合わせや編集など各部門での仕事を「演劇では舞台でやったら終わりなんですけど、撮ったものをつなぎ合わせたりできますから、そういう(スタッフとの)共同作業が楽しかったですね」と振り返る。またキャスティングに関しては「獣性、アニマルな部分を感じさせる身体性が発揮できる人」として窪田を起用したと説明し「窪田正孝さんという名優が、すさまじいくらいすごかったんです。彼自身が虎になって、人間の闇をまさしく映し出してくれた。4回目ぐらいの稽古のとき、のたうち回ったり、体をのけぞったりしていたんですが、そういうのが魂の叫びになり、虎の咆哮にも通じると感じてさすがだなと思いました」と絶賛した。

最後に萬斎は「(SNSなどで)ぜひつぶやいていただいて、この作品の感想をお待ちしております。私、そういうのをつぶさに見つけるほうですので、よろしくお願いします(笑)」と観客にメッセージを送った。

「アクターズ・ショート・フィルム3」はWOWOWオンデマンドで配信中。3月4日には監督たちに密着したドキュメンタリー番組が放送・配信される。

アクターズ・ショート・フィルム3ザ・ドキュメンタリー 映画はつねに新しい 完全密着1年間の記録

WOWOWプライム、WOWOW 4K、WOWOWオンデマンド 2023年3月4日(土)21:30~

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酒&絵馬 @bu_hi_buhi

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