Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」の総合演出を務めた
京都の花街を舞台にした本作では、舞妓が共同生活を営む屋形で食事を作る“まかないさん”のキヨと、彼女の親友である舞妓・すみれの日常がつづられる。森七菜がキヨ、出口夏希がすみれを演じ、蒔田彩珠、松坂慶子、橋本愛、松岡茉優、常盤貴子も出演した。
若手監督の育成に積極的に取り組んできた是枝。本作に参加した若手監督3人の選抜について、是枝は「役者さんたちを呼んでオーディションをするときに、(自身が設立した制作者集団)分福に所属する監督たちも呼んで、その場で演出してもらいました。そこで彼らの言葉が役者にどれだけ届くのかなど、周りで見ている中で、明らかによかったのが今回の3人です」と振り返る。プロットを各話の脚本に落とし込んでいく作業では、監督たちと丁寧にコミュニケーションを図ったそうだが「現場は監督のものなので、基本的にはそんなに口を出さないように、というスタンスでした」と明かした。
3話・4話を担当した津野は「脚本の砂田麻美さんと、女の子が集まったときの“あの感じ”がちゃんと出せたらいいねと話していて、その雰囲気をどこかで収めたいと思っていました。3話のラスト、プリンをめぐるシーンでそれが撮れたと思えたのがうれしかったですね」と回想。5話・6話を手がけた奥山は「このドラマがある種の説得力を持つためには、やはり芸舞妓たちの舞が美しくなければいけないと思っていたので、そこに本気で向き合った百子役の橋本愛さん、すみれ役の出口夏希さんは素晴らしいと思います」と出演者をたたえる。
また8話・9話担当の佐藤は「このシリーズ全体の大団円でもあるので、撮影の日は朝から僕自身がふわふわしていました。振り返ると、出口さんが本当に頼もしくて、シーンを引っ張っていってくれましたし、そんなすみれをキヨがそっと支え、その2人を周りの芸舞妓や大人たちが温かく見守るという関係性が、すでにできあがっていたように思います」と手応えをうかがわせた。
是枝は「みんな各話にうまくハマっているし、それぞれ個性があって素晴らしいです」と3人を労い、「9話はしっかりまとまっていて、佐藤くんも言ってたけど、出口さんの成長を感じます。最初の頃はおぼつかない様子だったけど、4話、5話くらいからガラッと変わって、9話の彼女は1話とは本当に別人だったと思う。それくらい物語の展開と、出口夏希という女の子が女優になっていく流れがリンクしているんです。そのプロセスが収められるところがシリーズのよさですよね」と話した。
全9話の「舞妓さんちのまかないさん」は1月12日よりNetflixで全世界独占配信。
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