「村上春樹ライブラリー・イメージ映像」のフルバージョン、「背」と同時上映

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「村上春樹ライブラリー・イメージ映像」のフルバージョンが、東京・K's cinemaにて「背 吉増剛造×空間現代」と同時上映されることがわかった。

「村上春樹ライブラリー・イメージ映像」

「村上春樹ライブラリー・イメージ映像」

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「村上春樹ライブラリー・イメージ映像」

「村上春樹ライブラリー・イメージ映像」[拡大]

イメージ映像は「背 吉増剛造×空間現代」の監督・七里圭が東京・早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー)開館の際に制作したもの。10分のフルバージョンは10月9日、10日、15日、16日、22日、23日の「背 吉増剛造×空間現代」各回上映前、スクリーンにかけられる。

「背 吉増剛造×空間現代」ポスタービジュアル

「背 吉増剛造×空間現代」ポスタービジュアル[拡大]

「背 吉増剛造×空間現代」は、80歳を超えてなお旺盛に創作活動を続ける現代詩人・吉増剛造とオルタナティブロックバンド・空間現代が2019年に京都で行った朗読ライブ「背」を記録したドキュメンタリー。10月8日よりK's cinemaほか全国で順次公開される。初日舞台挨拶やトークイベントの概要を下記に掲載した。

七里圭 コメント

国際文学館(村上春樹ライブラリー)開館記念の映像をどういうものにするか。構想するにあたって、(開館に寄せて村上春樹氏が掲げたキャッチフレーズ)「物語を拓こう、心を語ろう」について熟考することにしました。
そのヒントになったのが、アンデルセン文学賞の受賞スピーチです。このなかで春樹氏は、「小説を書くとき、物語の暗いトンネルを通りながら、まったく思いもしない僕自身の幻と出会います。それは僕自身の影に違いない」「影を排除してしまえば、薄っぺらな幻想しか残りません。影を作らない光は本物の光ではありません」と述べています。
それは、春樹氏の小説に取り組む姿勢をつまびらかに語るとともに、私たちが今生きる社会、現代文明のひずみ、その問題の本質を照射するスピーチであったと考えています。特に「影を作らない光」というメタファーは、都合の悪いものを排除し、どんどん白々と明るく清潔になっていく世の中、人間への警句に思えました。

「背 吉増剛造×空間現代」初日舞台挨拶、トークイベント

東京都 K's cinema

初日舞台挨拶

2022年10月8日(土)12:20回上映後
<登壇者>
吉増剛造

トークイベント1

2022年10月18日(火)14:30回上映後
<登壇者>
山下澄人(小説家・劇作家・演出家・俳優)/ 七里圭

トークイベント2

2022年10月20日(木)14:30回上映後
<登壇者>
飴屋法水(演出家・美術家・作家・パフォーマー)/ 七里圭

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(c)charm point

読者の反応

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のんきな〈七里〉圭さん @nonki_kei

「影を排除してしまえば、薄っぺらな幻想しか残りません。影を作らない光は本物の光ではありません」#村上春樹 アンデルセン文学賞を受賞した際のスピーチに触発された「村上春樹ライブラリー・イメージ映像」10分の〝フルバージョン〟は、今回が劇場公開初です!#村上春樹ライブラリー #七里圭 https://t.co/ZDherxbviY

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