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PFFアワード2020で審査員特別賞を受賞した本作は、家庭に不和を抱える不登校気味の高校生・鳴海と、その同級生・いくを中心とした物語。いくが鳴海のライブ配信を観るという一方通行の関係だったが、いくが梶井基次郎の「檸檬」のように、自分の遺書を赤の他人の家に投函するところを鳴海が目撃したことから、互いの心と傷の手当てをし、支え合う仲になっていく。いくを阿部百衣子が演じた。
鳴海役のせとらえとは「(鳴海は)たばこを吸ったりとかやさぐれているところもあるんですけれど、けっこう傷付きやすくて、繊細で、感情を表に出すのが苦手だったり、人に思いを伝えるのがすごく苦手な女の子だと思います」と述べ、「感情を表に出せないところや、ぎこちなさはすごく意識しました。自分も人見知りするんですけど、人前に立つとぎこちないところは似ているなと思いました」と語る。
また本作の見どころについて「“勝手に測り、測られる『死にたさ』の度合い”とチラシにも書いてあるんですけど、“『死にたさ』の度合い”って難しいですよね。『死にたさ』にもいろいろな形があって、苦しんでいる人もいれば、『明日学校行きたくないな、死にたいな』とかもあると思うんですけれど、『死にたさ』を深いところで抱えた方に本作を観てもらいたいという思いがあります」と伝えた。
せとらえと コメント
出演のきっかけ
オーディションの募集記事であらすじを読んで、「これは絶対に出たい」と思って、応募しました。
鳴海をどのような女性だと捉えたか?
たばこを吸ったりとかやさぐれているところもあるんですけれど、けっこう傷付きやすくて、繊細で、感情を表に出すのが苦手だったり、人に思いを伝えるのがすごく苦手な女の子だと思います。
鳴海を演じるうえで大切にしたこと
感情を表に出せないところや、ぎこちなさはすごく意識しました。自分も人見知りするんですけれど、人前に立つとぎこちないところは似ているなと思いました。
鳴海にとってライブ配信はどういうものだと捉えたか?
家にも学校にも居場所がなくて、ライブ配信しか拠り所がなかったんだと思います。
鳴海の両親との関係をどう考えたか?
すべてがうまくいっていないんだなと思いました。お父さんがあいまいに描かれているんですけど、気持ち悪いところがあって、それに対するお母さんの苛立ちだったり鳴海に対する気持ちがちぐはぐになって、居場所がない家庭だなと思いました。
食べるシーンはどのように考えて演じたか?
家は居ても居心地が悪いし、絶対に味なんてしないんだろうな、すごくまずいんだろうなと思いました。
いくに思わずキスをするシーンがあるが、どのような感情だと捉えたか?
愛おしくてたまらないという感情でいっぱいになったんだと思います。本作は順撮りだったので、あのときは阿部さんと仲良しになっていました。
撮影時のエピソード
いくちゃんが遺書を投函するシーンのリハがあったんですけど、助監督の方が遺書を渡していって阿部さんが投函するまねをするのが「わんこそば」みたいなことになっていて、すごく面白かったです。
ぴあフィルムフェスティバルで審査員特別賞を受賞したときの感想
すごくうれしかったんですけれど、グランプリを獲れるんじゃないかと思っている部分もあったので、悔しさもいっぱいありました。でも自分が出た映画がそんなふうに評価されてすごくうれしかったです。
本作の見どころ
“勝手に測り、測られる「死にたさ」の度合い”とチラシにも書いてあるんですけど、“「死にたさ」の度合い”って難しいですよね。「死にたい」にもいろいろな形があって、苦しんでいる人もいれば、「明日学校行きたくないな、死にたいな」とかもあると思うんですけれど、「死にたさ」を深いところで抱えた方に本作を観てもらいたいという思いがあります。
読者へのメッセージ
何か抱えているものとかがある方に特に観てほしいです。ぜひ劇場でご覧ください。
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ルートヴィヒ白鳥王 @lohengrin_lud
「頭痛が痛い」せとらえとのコメント到着「“死にたさの度合い”って難しい」
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