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1990年代の米ニューヨークに構える老舗出版エージェンシーを舞台にした本作は、新人アシスタントであるジョアンナと上司マーガレットが信頼関係を築いていくさまが描かれる。ジョアンナを
ファラルドーは「私の映画ではいつも『他者と出会うこと』を描きます」と述べ、原作となるジョアンナ・ラコフの自叙伝を読んだ際を「自分がまだ知らない世界に入り込むことができました」と振り返る。「彼女の物語の中心には、サリンジャーへ手紙を書き、彼とつながりを持ちたいと切実に願うファンたちがいます。彼女の仕事はサリンジャーを彼らから守ることでしたが、自分なりのやり方で仕事と向き合い、そしてその仕事から、自分自身が本当はどんな人間なのかを見い出していくのです」と語った。
俳優たちについては「マーガレット・クアリーは出演作品を見比べると、同じ俳優とは思えないほど演技の幅が広く、特別な存在感があると感じました」「シガニー・ウィーバーとはニューヨークの街や劇場、文学についての話をしました。彼女はアメリカ文学について造詣が深いうえに、演じたマーガレットと同じ地域に住んでいたんです。当時のニューヨークのさまざまなニュアンスを助言してくれる存在でもありました」とコメントする。
またファラルドーはカナダのモントリオールで本作を撮影しており、1990年代のブルックリン、マンハッタンの風景、マディソン・アベニューにある出版エージェンシーという“3つのニューヨーク”を作り出すのには苦労したそう。「アールデコ調の建物と雰囲気のある一角を探すのに5カ月ほど時間を費やしましたが、プロダクションデザイン担当のエリース・ドゥ・ブロワが、原作の描写をもとに素晴らしい仕事をしてくれました」と彼女の仕事をたたえている。
「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」は、5月6日より全国で公開。
ビニールタッキー @vinyl_tackey
『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』はボス役のシガニー・ウィーバーが素晴らしかった。文学版『プラダを着た悪魔』と言われてるけどこのボスはアナログで堅物だけど優しい面も多い。シガニー本人が当時のNYやアメリカ文学に詳しくて助言してくれたというエピソードも良い。 https://t.co/ThBeTrzBON