「名付けようのない踊り」犬童一心が田中泯との出会いを回想「目が離せなくなった」

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舞踊家・俳優の田中泯を捉えたドキュメンタリー「名付けようのない踊り」より、田中と監督の犬童一心のコメントが到着した。

「メゾン・ド・ヒミコ」初日舞台挨拶時の写真。左から犬童一心、田中泯。

「メゾン・ド・ヒミコ」初日舞台挨拶時の写真。左から犬童一心、田中泯。

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たそがれ清兵衛」で映画デビュー作にして第26回日本アカデミー賞新人俳優賞、最優秀助演男優賞を受賞した田中。翌年、同賞の授賞式でプレゼンターとして会場に来ていた田中を見て、「メゾン・ド・ヒミコ」への出演をオファーした犬童は「会場に1人でただ黙ってじっと座っているおじさんがいて目が離せなくなった。無茶苦茶かっこよかった」と振り返る。当時、田中は犬童に対して「この役はすごく面白いけれど、僕は演技ができない」「シナリオに書かれている場面の中に、一生懸命“居る”ことはできるけれど、それでもいいか」と答えたという。

犬童は「メゾン・ド・ヒミコ」冒頭で田中が登場するシーンの撮影を思い返し「カットをかけるのはもったいないと思った。ずっと見つめていたいと思った」と言い、「結局はその人がどう“居る”かということがベースであり、僕自身も実はそういう在り様を俳優に望んでそれまで撮っていたということに、泯さんから気付かされました」と口にする。

「メゾン・ド・ヒミコ」初日舞台挨拶時の写真。

「メゾン・ド・ヒミコ」初日舞台挨拶時の写真。[拡大]

映画に出演するようになった際の心境を田中は「自分が演技をしているときの感覚が映っているのを観て驚きました」と回想し、「特に1番最初の映画出演となった『たそがれ清兵衛』を観たとき、僕には踊りそのものが映っているように見えた。これは楽しみかもしれない……という気持ちになったのを覚えてます」と語った。

「名付けようのない踊り」は1月28日より東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9、Bunkamura ル・シネマほか全国でロードショー。

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(c)2021「名付けようのない踊り」製作委員会

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