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男手ひとつで娘を育ててきた牧師・御堂一男の日々が、娘の病気が発覚したことから変化していくさまを描いた本作。ムロが一男を演じたほか、8年前にこの世を去った妻に奈緒、中学生の一人娘ひかりに中田、一男がアルバイトをするガソリンスタンドの店長・米山靖之に永野が扮している。
本作で映画初主演を務めたムロは「金井監督の夢から生まれた物語です。企画し、撮影し、公開された今日までが99。そして、無事公開された映画をお客様が観て、感想が生まれて100になる。ここで100点の映画になるんです。そのことをとてもうれしく思うと同時に悔しい気持ちもあります」と語りながら、コロナ対策のため一席空き状態の客席を見渡す。「僕は“満席”が好きな男です。この状況下ではこれが満席と頭では理解していますが、やっぱり本当の満席ではないのが残念です」と強調。「いつか、この状況が落ち着いて、いろいろな宣言が解除され元の状態に戻ったら、どんな手を使ってでも、本当の満席の景色をここにいるキャストみんなに見せてあげたいです」と語る。さらに「どんな手を使っても、たとえお金を払ってでも! ん? 俺、お金払うの?」とおどけて笑いを誘いつつ、「それでもいいと思えるくらい本当の満席にしたいです」と続けた。
自身初の母親役に「ずっとやりたかったし、憧れでした」と思いの丈を述べる奈緒。撮影前にムロから「乃愛ちゃんのこと、きっと奈緒ちゃんも好きになると思う」と聞いていたそうで、「その言葉通り、3人で会ったとき一瞬で乃愛ちゃんの虜になりました。そこからはムロさんと一緒にずっと(娘に)デレデレでした。乃愛ちゃんと子役の子、“ひかり”を演じた2人に引っ張ってもらって映画の中で母親役として立つことができました」と感謝を口にする。ムロはひかりが生まれたシーンの撮影を振り返り「すごく印象に残ってます。自然と奈緒ちゃんとおでことおでこを合わせて心の距離を縮める。そういう演技ができたことがうれしかったです。初日までこの気持ちは言わずにおこうと思っていました。今日、やっと言えてよかったです。ポスターにもなっている素敵なシーンです」と思い入れたっぷりな様子で語った。
最後に永野は出身地・宮崎県での上映館がないことに触れ「この映画を観た人生と観ない人生では生き方が大きく違ってくると思います。作品からのメッセージを受け取るためにも、宮崎県の上映をお願いいたします!」と懇願。中田は「1人でも多くの人にこの作品が届いてくれたら、それだけでとてもうれしいです」と笑顔を浮かべる。そしてムロが「この状況下での公開をネガティブに考えず、何かしらプラスにしようと思っています。実現するのが、明日になるのか、1カ月後になるのか、1年後になるのか、10年後になるのかわからないけれど、状況が許せば、必ず“本当の満席”にしたいと思っています。それが実現する日が来るまで、いろいろな作品でがんばり続けます。そして『ムロは満席好きなんだよな。あいつの作品なら観に行ってもいいかな』と思っていただけるように、これからもがんばっていきます。皆さん、どうか毎日笑って過ごしてください。そして、この作品がロングランになるよう、クチコミで広げてください。褒めてください、けなしてください、皆さまの一言が誰かの『観てみようかな』につながります。誰かにつなげてください!」と述べ、イベントを締めくくった。
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ムロツヨシが宣言、初主演映画「マイ・ダディ」はいつか必ず“本当の満席”に
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