イタリア現地時間9月10日、第78回ヴェネツィア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門で初披露されたばかりの本作。1386年のフランスを舞台に、世紀を越えたスキャンダルとして歴史家たちの間で物議を醸す“決闘裁判”の行方が、暴行を告発した被害者マルグリット、マルグリットの夫ジャン・ド・カルージュ、ジャンの旧友で容疑者であるジャック・ル・グリという3人の視点で紡がれる。「フリー・ガイ」のジョディ・カマーがマルグリット、デイモンがカルージュ、アダム・ドライバーがル・グリを演じた。
本作で脚本にも参加したデイモンとアフレックは、1997年米公開作「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」以来のタッグを組んだ。同作で共同脚本を手がけて第70回アカデミー賞脚本賞を受賞し、一躍脚光を浴びた2人。デイモンは「僕たちはあの頃20歳とか22歳で、とても非効率的だった。キャラクターのことは理解していても構成というものがわかっていなかったんだ。脚本を何千ページと書いても、完成した映画の中では全然使われなかった」と裏話を明かす。キャリアを積み上げた末に再タッグを組んだ「最後の決闘裁判」の脚本作りについては「あの頃とまったく違うプロセスだった。物事がとても素早く進んでいくことに驚いた。今回の脚本は6週間くらいで仕上がって……」と振り返った。
本作では、決闘裁判に臨む騎士カルージュとル・グリの脚本パートをデイモンとアフレックが担当。裁判で闘う女性マルグリットのパートを担当する形で、「ある女流作家の罪と罰」のニコール・ホロフセナーが加わった。アフレックは「勇敢で強いマルグリットに惹かれた」と原作の魅力に触れ、「何が本当なのかを知るためにリサーチし、映画にまとめる中で、マルグリットのパートを書き上げるには女性が書かなければいけないと感じた」と明かす。また2人から指名される形で監督に就任したスコットは「(マットは)取り憑かれたように『羅生門』の話をしていた。私は1つの行為が、登場人物3人の視点でそれぞれ描かれるというポイントに惹き付けられたんだ」と彼らの脚本について語っている。
「最後の決闘裁判」は10月15日に全国で公開。
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再タッグのマット・デイモンとベン・アフレック、“あの頃とは違った”脚本作りを回想
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