全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)が、動画「映画館における換気実証実験」をYouTubeで公開した。
新型コロナウイルス感染拡大により、4月から5月にかけて長期休業を余儀なくされた映画館。映画興行においては、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が出したガイドラインにもとづき、全興連が業界独自のガイドラインを策定し、感染防止に努めてきた。また映画館をはじめとする興行場では、各自治体の定める基準にもとづいた換気設備が設置されている。
しかしGEM partnersによるアンケート調査によると、人々が映画館の換気に疑念を抱いていることが明らかに。そこで全興連は、専門家の指導のもと、映画館内での空気の流れを可視化する実験を実施した。6月23日に行われたこの実験は、愛知医科大学感染症科の教授・三鴨廣繁が監修し、愛知県立大学看護学部の教授・清水宣明が協力している。
動画内の実験では、客席数352席の映画館内にスモークを充満させ、それが完全に消えるまで何分かかるかを検証。その結果、スモークはスクリーン下の排気口から排出され、実験開始から20分でほぼすべての空気が入れ替わることがわかった。2時間から3時間の上映時間のうち、6回から9回は換気されていると実証できたことになる。これにより、感染リスクが高くなるとされる“3密”の条件、密閉・密集・密接のうち、少なくとも密閉を回避できる可能性が立証された。
佐々木伸一(全国興行生活衛生同業組合連合会会長)コメント
緊急事態宣言解除後、全国の映画館は厚生労働省・経済産業省の指導のもとに作成したガイドラインを遵守し、営業を再開しております。お客様に“興行場は、換気設備が整った安全で安心できる施設である”ことを広くお伝えできればと思い、この動画を作成いたしました。
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tAk @mifu75
映画館は3密のうち“密閉”を回避できる、専門家による換気実証実験の動画公開(動画あり / コメントあり) https://t.co/JlBUN9XJLf