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「新聞記者」「宮本から君へ」の河村光庸が、実際に起きた少年による祖父母殺害事件に着想を得て、企画・製作した本作。大森が港岳彦と共同で脚本を執筆し、ゆきずりの男たちと関係を持つことでその場しのぎの生活を送る秋子の姿、彼女と息子・周平の間に生まれる“ある感情”、17歳になった周平が起こす凄惨な事件を描く。
イベントは全国5都市15劇場に中継され、東京・TOHOシネマズ 池袋の客席の様子を時折映しながら進行した。キャストたちは、スクリーンに映し出された観客を眺め、カメラに向かって挨拶。秋子の内縁の夫・遼を演じた阿部は、観客に「遼、どうでしたか? すごくイラッとしたという方は手を挙げてください」と問いかけると、即座にたくさんの手が上がり、登壇者たちは爆笑。「不快な気持ちになってもらえるように演じた」という阿部は、「あ、そうですか! よかったです」とホッとした様子だった。
長澤は、自身が演じた秋子に最後まで共感できなかったと明かす。「(心情が)わからないこともあるんだなと知った役だったように感じます」と語り、本作が封切られた昨日は作品が旅立つ喜びの反面、「手放していいのか」という思いも抱いたという。長澤は「ここまで役柄や作品に後ろ髪を引かれる感覚になったのは初めての経験だったので、それだけこの役と向き合えたと思うと、無駄な時間ではなかったように感じます」と述懐する。
長澤の演技についてコメントを求められた阿部は、「こういう役や、お母さんという印象が長澤さんになかったのでびっくりしましたよね。難しいですけど、こういう役をやってる長澤さんよかったです」と述べる。続けて感想を伝えようとするも「よかったですし……」と言葉にならない様子の阿部を、長澤は「大丈夫ですよ、本当に思ってることだけで(笑)」と優しくフォロー。阿部は「本当に思ってるときほど口ごもるもんですよ!」と恥ずかしそうに笑い、「女優さんが汚くて嫌なイメージを作るって難しいと思うんですけど、完成した作品を観たら秋子や遼に対して『嫌だな』と不快な感じがしたので、この映画にとってよかったと思います」と話した。
周平役の奥平は本作がスクリーンデビュー作。長澤の息子を演じることについて、阿部から「長澤まさみって、知ってたでしょ?」とからかわれると、奥平は「学校でも長澤さんかわいい、というような話をしていたので、実感がなかったですね」と当時の心情を語る。また、奥平は秋子が周平をビンタするシーンについて「ビンタされるのを知らなくて、音を入れるのかなと思ってたので、思いっきり叩かれてびっくりしました。それで泣いちゃいましたね」と回想。大森が「痛くて泣いちゃったわけじゃないでしょう?」と問うと、奥平は「正直びっくりして、『痛っ!』と思ったのがトリガーになって泣いちゃいました」と振り返った。
イベントでは子供時代の周平を演じた郡司翔、父親違いの周平の妹・冬華役の
「MOTHER マザー」は東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開中。
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