水江未来の「西遊記」や和田淳によるゲームを製作、ニューディアーが発表

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ニューディアーが、日本人アニメーション作家が監督を務めるプロジェクト8作品の製作を発表した。

「水江西遊記(仮題)」

「水江西遊記(仮題)」

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アニメーション研究家・批評家の土居伸彰によって、2015年に設立されたニューディアー。これまで「父を探して」「大人のためのグリム童話 手をなくした少女」といった海外長編アニメの配給や、新千歳空港国際アニメーション映画祭といったイベントの企画・運営などを行ってきた。今後は、国際共同製作を含む作品プロデュースにも積極的に取り組んでいく。

今回製作が発表された8作品には、水江未来による初の長編アニメ「水江西遊記(仮題)」がラインナップ。同作では「西遊記」を、新型コロナウイルス流行以後の社会秩序をも見据えた新たなSF作品として描き出す。また本作のパイロット版を作るためのクラウドファンディングが、今年度中に実施される予定だ。

「マイ エクササイズ」

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さらに和田淳が監督するインディゲーム「マイ エクササイズ」も製作。“少年が秋田犬の体めがけて腹筋する”というシンプルなゲームで、2020年夏までにSteam、iOSなどでリリースされる。

「I'm Late」

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「Emergences」

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そしてニューディアーは、フランスのMIYUプロダクションとの国際共同製作の形で、短編アニメ6本を手がける。さまざまな人に「彼女に『生理が来ない』と告げられたときの気持ち」「生理が来なかったときの気持ち」をインタビューする、冠木佐和子によるドキュメンタリーアニメ「I'm Late」、フランスの俳優ドニ・ラヴァンが声の出演をした折笠良監督作「Emergences」、和田が“儀式”について考えた監督作「半島の鳥」、久野遥子の「Airy Me」以来のオリジナル作「おばけと魔女」などがラインナップしている。これらの作品は、今年度オンラインプラットフォームを活用し先行販売される予定。

なお現在、ニューディアーはスタッフ募集も行っている。応募希望者はnoteの特設ページを確認してほしい。

ニューディアー今後の製作作品リスト

長編アニメ「水江西遊記(仮題)」

(監督:水江未来、製作国:日本、尺:未定、現在企画制作中)

インディゲーム「マイ エクササイズ」

(監督:和田淳、製作国:日本、プレー時間:15~20分程度、2020年春~夏リリース予定)

短編アニメ「I'm Late」

(監督:冠木佐和子、製作国:日本=フランス=デンマーク、尺:11分、2020年公開予定)

短編アニメ「Emergences」

(監督:折笠良、製作国:日本=フランス、尺:8分、2021年公開予定)

短編アニメ「半島の鳥」

(監督:和田淳、製作国:日本=フランス、尺:15分、2021年公開予定)

短編アニメ「Floating Around」

(監督:平岡政展、製作国:日本=フランス、尺:5分、2021年公開予定)

短編アニメ「不安な体」

(監督:水尻自子、製作国:日本=フランス、尺:6分、2021年公開予定)

短編アニメ「おばけと魔女」

(監督:久野遥子、製作国:日本=フランス、尺:未定、2021年公開予定)

土居伸彰 コメント

これまで弊社ニューディアーは、劇場配給や映画祭、執筆等を通じて世界の優れた個人アニメーション作家たちを紹介してきましたが、これから、新たなフェーズに入ります──日本人の個人アニメーション作家たちのプロデュースです。今回ニューディアーで新作を製作する監督たちは、映画祭を中心に国際的に高い評価を受ける作家(水江未来、和田淳、冠木佐和子、水尻自子)からアニメ・広告・ミュージックビデオなど商業的に活躍する作家(平岡政展、久野遥子)と幅広く、20代後半~30代後半の日本人のインディペンデント作家の界隈のみならず、世界的に見てもかなり強力です。これらの作家たちの活躍の場を可能な限り広げることは、今後の日本のインディペンデント業界にとっての新たな規範を作り上げることにもつながるはずです。そのために、資金集めのみならず、売り方についても新たな方法を様々に試してみたいと考えています。個人作家の才能を産業へとつなげていくこと──ニューディアーの使命をいまいちど見つめ直し、作家たちと一緒にアニメーション界を盛り上げ、新たな動向を作っていきます。

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