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「ステップ」は重松清の同名小説をもとにした作品。突然妻を亡くした主人公・健一が娘の美紀とともに歩んでいく10年間が描かれる。秦基博が主題歌として「在る」を書き下ろした。
トークショーは新型コロナウイルス感染拡大予防のため、無観客および映画の公式Twitterで生配信する形で実施された。山田は、仕事と子育ての両立に尽力する健一について「今回は演じていません。100%素です」と説明し、「エキセントリックな役を20年間やってきてキャラの限界を感じていたので、そろそろ柔軟剤のCMが欲しいなと。そう思ってオファーを受けました」とジョークを飛ばす。健一の義父を演じた國村は「ちゃんとした大人を演じようと思ったけど、私の素のチャイルディッシュな部分が出ています。山田さんに引っ張られて素が出てしまいました」とお茶目に語った。
「ステップ」を通じて広末と初めて会ったという山田。「『広末涼子がいる!』と思いました」と初対面を振り返ると、広末は「すごく楽しみで現場に行ったら、(山田が)殻に閉じこもってる空気満載で。近寄っちゃいけないのかなって。(山田の周りに)テントが見えました」と、現場での山田の様子をほほえみながら伝えた。保育士の“ケロ先生”に扮した伊藤は役作りについて聞かれると、「ヴーン」という声を発しながら考えを巡らせ、「あ、ごめんなさい変な音が」と会場を和ませる。続けて「ケロ先生はすごく愛情深い人なんです。登場シーンは多くないけど、健一さんと美紀ちゃんに何を伝えられるのかを考えながら演じました」と真摯に話した。
飯塚は本作を「悲しみを解決する話ではなくて、うまく付き合っていかないといけないという話」と説明。「それってどういうことなんだろうと考えながら脚本を書きました。劇的なことは起きないとしても、子育てにおいては子供が寝返りを打つだけで特別なこと。そういうことを丁寧に描きたいと思いました」と映画に込めた思いを述べる。
イベント終盤、ここ10年間でステップアップしたことを尋ねられた登壇者たち。國村は「頭も寂しくなりーの、ステップダウンしてるのではないかと思うこともあります。でも私は映画というフィールドが好きで。その中で海外の映画人とも仕事をする機会が増えてきているのはうれしいことですね」、伊藤は「自分の声がすごく邪魔だと思っていたんです。でも今たまたま声の仕事をさせていただいて、武器として肯定できるようになってきました。実写とアプローチが違うので難しいですけど、壁にぶち当たるのは楽しいです」と変化を伝える。広末は「山田さんが柔軟剤のCMって想像がつかない。真っ白な世界とかスローモーションとか……」とイベント序盤の山田の発言に触れ、「子育てでステップアップしたので、柔軟剤のCMは私のほうがいいかな」とニヤリ。山田は笑いながら「じゃあ一緒にどうですか」と提案した。
「ステップ」は4月3日より全国ロードショー。
※「ステップ」は、新型コロナウイルスによる感染症の拡大を受けて公開延期となりました。最新の情報は公式サイトをご確認ください
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