池袋で佐藤睦美の特集開催、「ゴミのような」「ラウンドアバウト」を上映

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「佐藤睦美監督特集上映 ロマンス/生活」が1月18日から24日にかけて東京・池袋シネマロサで開催される。

「佐藤睦美監督特集上映 ロマンス/生活」メインビジュアル

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これは同劇場で行われている新人映画監督特集の第5弾となるもの。佐藤睦美が監督、脚本を担当した「ゴミのような」と「ラウンドアバウト」がスクリーンにかけられる。

「ゴミのような」

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「ゴミのような」の主人公は、優しく尊敬できるが無職の恋人・一恵と同棲中の美乃。一恵を支えようとするも、次第に卑屈になる彼と傷付け合いすれ違っていくさまが描かれる。キャストには小畑みなみ、西留翼、賀津塔、櫻井保幸、鳥羽優好、柳原光貴が名を連ねた。

「ラウンドアバウト」

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「ラウンドアバウト」は夢だった飲食店に就職するも、過酷な環境のため退職したみちるを主人公とした物語。母親から安定した仕事を探すよう言われるが再び飲食店で働き始め、葛藤していた彼女のもとに元恋人の壮介が現れる。田口夏帆岩松れい子、松岡真吾が出演。櫻井、小畑は「ラウンドアバウト」でもキャストに名を連ねた。現在、同特集上映の予告編がYouTubeで公開中だ。

「赤色彗星倶楽部」「カランコエの花」で知られる手島実優は「『働く』ことにまとわりつく呪いは確かに存在すると思った。時には優越感、時には罪悪感。いつでも理由はシンプルでありたい。うまくいかない日々の中で、シンプルな気持ちが顔を出す瞬間が、とてもかわいらしく、愛おしく感じました」とコメント。また「透明花火」「私は渦の底から」の監督・野本梢は「睦美さんが描く人間は『粘土のような』印象がある。柔らかくてあぶらっぽくて、一度混ざると簡単には取り除けない。なんでこんなに愛おしいのだろう。とにかく吐き出される台詞が生感があって気持ちよくて、『やられた!』と思ってばかりだけど、これからも私は睦美さんにやられ続けたいです」と述べている。

「佐藤睦美監督特集上映 ロマンス/生活」は1週間限定レイトショー。

佐藤睦美監督特集上映 ロマンス/生活

2020年1月18日(土)~24日(金)東京都 池袋シネマ・ロサ
料金:前売り券 1300円 / 当日券 1500円
※リピーター割引あり(本特集上映の半券提示で1000円に割引)
<上映作品>
「ゴミのような」
「ラウンドアバウト」

手島実優 コメント

「働く」ことにまとわりつく呪いは確かに存在すると思った。時には優越感、時には罪悪感。いつでも理由はシンプルでありたい。うまくいかない日々の中で、シンプルな気持ちが顔を出す瞬間が、とてもかわいらしく、愛おしく感じました。

ドルショック竹下(マンガ家)コメント

日々を暮らしているだけのふつうの女が、何故こうも迫力をもってスクリーンに立ち現れるのか。いや、ふつうの女は、それほどの気迫で毎日生きてるんだ。これまでドラマから削ぎ落とされてきたわたしたちの〈生活〉。それは鞄の中で迷子になる家の鍵であり、プラスチック容器の味噌汁であり、夜勤の母であり、彼を突き放せないわたしである。佐藤睦美はそれらにライトを当て、復権させる。わたしたちの生活はそれほどまでに、世界にとって重要だ。

野本梢 コメント

睦美さんが描く人間は「粘土のような」印象がある。柔らかくてあぶらっぽくて、一度混ざると簡単には取り除けない。なんでこんなに愛おしいのだろう。とにかく吐き出される台詞が生感があって気持ちよくて、「やられた!」と思ってばかりだけど、これからも私は睦美さんにやられ続けたいです。

蜂鳥スグル(シャンソン歌手)コメント

佐藤睦美の描く恋愛は、私の記憶ではだいたい、下り坂の途中か、その恋愛の終わりという苦しい時期から物語がはじまる。生活にまみれ、楽しいとこもなく、殺伐としていて、それでいても関係は続く。華やかなシーンもなければ、感動に涙するシーンもないし、恋愛なんて、自分にとっても他人事でも辛いことしかないんじゃないのか?と思えてくる。しかし、たぶん佐藤睦美は恋愛自体が好きなんだと思う。幸も不幸も残酷でも、恋愛自体を肯定している。そして佐藤睦美はそんな恋愛観なのに「わりと幸せだ」と言い張る。佐藤睦美の恋愛観を見ろ。不誠実でも、悲惨でも、お金がなくて苦しくても、恋愛は恋愛だ。それらは佐藤睦美の映画に対する“恋愛”として作品に結実する。そんな不器用な人間の、不器用な恋愛の、不器用な映画を肯定してあげてほしい。もともと器用な恋愛なんて、私たちには関係がなかったのだから。

パリッコ(酒場ライター)コメント

現代の日本を器用に生きられる人なんて、ほんのひと握りだと思う。誰もがさまざまな悩みを抱えているに決まっているのに、社会のシステムがさらなるダメージを与えてくる。今回公開される「ゴミのような」「ラウンドアバウト」の2本は、どちらも、そんな日本に生きる誰かの日常をリアルに切り取りすぎて、見ていて胸が痛くなるような作品だ。が、最後まで希望が描かれないわけではない。「ラウンドアバウト」のワンシーンに、思わず吹きだしてしまった。主人公であるみちるの元彼。登場から最低すぎて、思わずぶん殴ってやりたくなるような、だけどどうしても憎めないような、何がなんだかわからない男。そいつが河原の土手に座るみちるの横にふらりとあらわれ、片手に持ったペットボトルの水をちょっと飲む。その空いたスペースにポケット瓶からウイスキーを注ぎこんで水割りを作る。ははは! 自分とまったく同じことしてる! それを疎ましそうに、しかしうらやましそうに 見つめるみちるの鋭い目もいい。陽光を浴びてキラキラと輝くペットボトル。急にただの日常までもが、いっときファンタジーのように輝きだす。高い安いでも、うまいまずいでもない。人生の何気ない瞬間のこういう酒に、僕たちは救われるのだ。それを希望の象徴のひとつとして描くなんて、佐藤睦美監督は信頼できる酒飲みであるに違いない。

松崎まこと(映画活動家 / 放送作家)コメント

食べて飲んで眠って、お仕事して。時にはだらしなく酔っぱらってみたり、ダメ男とHしたり…。どうしようもない、どうにもならない、ゴミのような日常が続いても、それでも少しずつ前向きになれたら、それはきっとかけがえのない日々となる。回り道をしながらも、一生懸命に生きていくこと、そしてその意味を、佐藤睦美監督はユーモラス且つ真摯に描き出す。

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