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大沢たかお主演「AI崩壊」の巨大セットに潜入、入江悠は「念願が叶いました」

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「AI崩壊」新場面写真

「AI崩壊」新場面写真

大沢たかおが主演を務める「AI崩壊」の撮影現場に映画ナタリーが密着した。

入江悠が監督を務めた本作は、AIが国民生活に浸透した2030年の日本を舞台とするサスペンス。全国民の個人データと健康を管理する画期的な医療AI「のぞみ」を生み出した天才科学者・桐生浩介を主人公に、突然暴走を始めた「のぞみ」が「生きる価値がある人間」と「生きる価値が無い人間」を選別し始め、日本全土が混乱に陥るさまが描かれる。ある事件をきっかけに追われる身となる桐生を大沢が演じた。

2019年1月下旬のこの日、千葉県内の巨大な倉庫で行われた撮影には、大沢、賀来賢人玉城ティナ野間口徹マギー黒田大輔田牧そらが参加。倉庫内には、「のぞみ」のサーバールームを模したセットが組み上げられ、桐生が松嶋菜々子演じる妻とともに生み出した「のぞみ」と再会するシーンがカメラに収められた。

白を基調としたセット内では、中央に全高約2mの「のぞみ」のコアサーバーを配置。撮影が始まると、黒田演じるエンジニアがサーバールームの解説をしながら、プールの間に設けられた約50mの通路を桐生らとともに歩いていく。桐生と妻の思い出の品である貝殻をモチーフとしたコアサーバーにはLEDライトが設置されており、登場人物の感情や状況に応じて、さまざまな色に変化させられる。セット内には日本全国のユーザー情報を集約した無数のサーバーと、それらを管理するためのプールが。循環方式の水冷装置を採用しているという設定のため、シーンによっては水中からサーバーが現れる様子も見られる。

かねてから人工知能に興味があったという入江は本作について「念願が叶いました。人工知能を扱った映画の金字塔になればいいなと思います」と期待を込め、リアリティを追求するため人工知能学会に入会して取材を重ねたことを明かす。医療AIの暴走という題材に関して、彼は「ハリウッド作品にはAIやサイボーグを扱った映画もありますが、日本の場合は今まさに起きている人工知能の課題そのものを切り取ったほうがいいんじゃないかと考えたんです。ネット上のサービスでは人工知能が普及していますが、少し未来の生活で起こるであろうことを提示できればと思っています」と語った。

「22年目の告白ー私が殺人犯ですー」でも入江とタッグを組んだプロデューサー、北島直明は「AI研究は全世界的に活発になっています。海外では毎日のようにAIに関する特許が生まれていますし、日本では警視庁が犯罪・事故予測のためのAI研究を進めています。荒唐無稽な話ではなく、日常生活にAIが浸透する社会はすぐそこまで来ています」と続ける。舞台となる2030年代の日本に対して北島は「格差が広がり、超高齢化社会になっているという社会情勢の設定ですから、入江監督と相談して、街中の歩行者などの一般市民に高齢者やホームレスの方が多いように感じる、という時代観になっています」と述懐した。

撮影の合間、記者たちの前に現れた大沢は「監督が日々台本を変えて、より面白いものになるようにしながらみんなで話し合っているので、すごく面白くなると思います」と自信をうかがわせる。日本全国の地方ロケを重ね、道路を封鎖するなど大がかりな撮影が続く本作。大沢は「それだけみんな気合いが入っています。1つひとつ丁寧に制作していますので、楽しみにしていただければ」と語った。

なお本作は2月26日に撮了。撮影時に発表したコメントの中で入江は、本作の魅力は緻密さであると語り「完成作を見た時に、『あの時こういうことがあったからこうなったのか』とか『現代と少し先の未来はこういうところが変わっているのか』と気付いてくれるようなものにしたいと思っています」と述べた。

「AI崩壊」は2020年1月31日より全国ロードショー。大沢、賀来、玉城、松嶋のほか、岩田剛典(EXILE / 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)、広瀬アリス、高嶋政宏、芦名星、余貴美子、三浦友和がキャストに名を連ねる。

※高嶋政宏の高は、はしごだかが正式表記

入江悠 コメント

念願のオリジナルでのSFパニックものなので、撮影が始まった時からすごく気持ちが高ぶっています。そもそも日本映画で近未来のSFをやるのは難しいことだと思うんですが、さらにそこにノンストップのクライムサスペンスの要素も入ってくるので、脚本はスピード感にこだわりました。作品の一番の魅力としては緻密さ。物語の緻密さ、俳優さんの芝居の緻密さ、小道具の緻密さなどがこの映画で大事になってくると思っていて。お客様が完成作を見た時に、「あの時こういうことがあったからこうなったのか」とか「現代と少し先の未来はこういうところが変わっているのか」と気付いてくれるようなものにしたいと思っています。

(c)2019映画「AI崩壊」製作委員会

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