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「わたしは光をにぎっている」は、祖母の入院を機に上京し、銭湯で働き始める20歳の宮川澪を主人公とする作品。人々との交流を通じ成長していく澪を松本が演じた。
イベントではまず中川が製作の発端を明かす。「僕は神奈川の登戸出身なんですが、小さい頃は失恋したときに床屋に行って慰めてもらったりしてたんです。でも映画を撮ることにかまけているうちに(区画整理や都市開発で)いろいろなものがなくなってしまって、もう僕のふるさとではなくなってしまったと感じました」と述懐。続けて「僕の子供や孫は、僕の親や祖父母に会うことがないかもしれない。でも、場所を共有できていれば世代を超えたコミュニケーションが可能。それを映像として残しておきたいという気持ちが原動力になりました」と映画に込めた思いを伝える。
松本に当て書きして澪というキャラクターを作り上げていった中川。松本は澪との共通点を「私も器用なほうじゃないんです。あとは目を合わせないで察してもらおうとしたり、パッと見は弱々しく見えるけど芯はあったり。『意外と肝が据わってるね』と言われることがあります」と自身の経験を交えて話す。中川が「根っこにある気の強さが共通している。『澪は私だから!』と言われたこともあるし」と撮影中のエピソードを披露すると、松本は「そんな言い方はしてないです!」と笑いながら語った。
映画監督を目指す緒方銀次に扮した渡辺は「監督が自分を投影したキャラクターなんですが、それは忘れて脚本を読んで、自分の言葉や体を作って表現しました。でも、できあがりを観たら中川くんらしさを感じる部分があって。アーケードで悦に入りながらしゃべってる感じとか(笑)」と、中川と重なる部分があったことを明かす。また、酔っ払いの演技を披露している光石について中川は「国宝にできる」と称賛。ほかの登壇者も同意するようにうなずくと、光石は顔を赤くしながら「褒められるの苦手なんだよ」とぼやいた。
最後に松本は「今は生きづらい世の中になってしまってると思います。でもこの映画を観て、誰にでも居場所はあると感じました。いつ見つかるかはわからないけど、絶対に居場所はある。この映画の中には素敵な光がちりばめられています」と作品に詰まった魅力をアピールした。
「わたしは光をにぎっている」は11月15日より東京・新宿武蔵野館ほか全国でロードショー。
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- 「わたしは光をにぎっている」公式サイト
- 「わたしは光をにぎっている」予告編
- 「わたしは光をにぎっている」クラウドファンディング | MotionGallery
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